経済産業省は国土交通省と連携して、海外で安く製造出来る水素を国内に効率よく利用する、サプライチェーンの実証事業を2017年を目処に始める計画。これは従来の天然ガスや原油由来の水素では無く、水分を多量に含み燃料炭に適さない褐炭、石油掘削に付随して産出されるガス、各プラントの生産工程で出る副生水素など、未利用エネルギー由来の水素を安価かつ安定的に供給しようとするものです。以前当サイトでお伝えしたオーストラリアで褐炭から水素を取り出す事業に名乗りを上げた川崎重工やトヨタ自動車を始め、今後は国策事業として続々と参入する企業も増えると思われます。この事業が成功すれば水素の安定供給はもちろん、価格も従来の水素燃料の半額にまで押し下げることが出来、燃料電池車以外に発電事業などにも転嫁出来ることになるでしょう。現在の高効率化されたとはいえ、バカ高い天然ガスを利用したガスタービン発電に代わり、地球環境にも優しい水素発電所が出来る日も近いかもしれません。