アルゼンチン財務省は7月31日、米国ヘッジファンドとの協議で合意に達せず債務の支払いを拒絶しました。これによりアルゼンチンは一部の債権者の債務を不履行にする、選択的デフォルトという道を選びました。財務大臣はハゲタカファンドの恐喝に下では、合意には応じられないと会見致しました。ただ2001年のデフォルトですでに免疫が出来ているマーケットの混乱は限定的で、当のアルゼンチンの株価指数であるメルバル指数は最高値付近となっております。一部ではインフレで現金の価値が大幅に目減りするのを恐れ、現物や有力な企業の株に投資する人たちが増加しているとの事です。実際2001年のデフォルトと比較してメルバル指数は8倍に化けているのを鑑みますと、インフレ防衛が身に付いているのかもしれません。
デフォルトに関して戦後を経験した方々以外、あまり馴染みが無いと思われますが、スペインなんか1900年までに13回のデフォルトをしておりますし、ロシアなどの資源国はしばらくの間は国内経済が混乱しますが、通貨安の恩恵であっという間にV字回復する例も有ります。ただ現在中南米諸国は、米英の露骨な手段に対して良く思わなくなって来ておりますので、別の意味で動向を見守る必要が有りそうです。