政府税制調査会は安倍総理大臣の指示の下、法人実効税率を現行から海外平均で有る25%前後にまで引き下げる議論を活発化させ来年度以降にも実施させたい構えです。これは6月に発表される成長戦略で、海外からの投資を加速化させたい政府がその一つの対策として盛り込みたいのが透けて見えます。以前甘利大臣が、考えてはいますが時間が掛かると発言した途端、本邦株式市場で失望による売り仕掛けをされた経緯が有り、海外投資家の資金が他国に流れ続けている現状を打破するため、6月の成長戦略の発表は本邦に非常に重要な意味を持つと思われます。
ただ以前当サイトでもお伝え致しましたが、本邦大手企業を中心に実際支払っている法人税率は35.64%よりかなり低く、法人税減税が確定した場合恩恵を受けるのは、利益を出している中小・零細・ベンチャー企業という事です。むしろ赤字決算の企業は、むしろ最低支払税率を引き上げる予定ですから現状より厳しくなると思われます。消費増税、金融円滑化法の廃止、不良債権処理の指示、そして赤字企業への増税と、法人税引き下げは良い側面ばかりでは無いかもしれません。