昨年前半までの債券(国債)人気から、資金の流出が続いております。リーマンショック以降安心・安全の御墨付きが付いていた債券(国債)投資が人気が有りましたが、米国を中心に債券から一部資源や株式市場に資金が流入し続け、世界的にリスクオンの流れが顕著化しております。世界最大の債権運用会社米国PIMCO【トータル・リターン・ファンド】でも昨年5月以降資金の流出が続き、12ヶ月で553億ドル(5兆6000億円)の資金が引き出されているとの事です。反対に米国株式市場はNYダウ平均で史上最高値、NASDAQ市場もITバブル時の5000ドルに迫ろうかという勢いで続伸しております。
本邦、特に機関投資家はバブル崩壊の後遺症から株式投資などのリスク資産を敬遠し、相も変わらず債券投資に邁進中で、市場は海外勢の売りにより停滞を続けております。今後機関投資家、特に日本の年金基金(GPIF)や使い勝手の非常に悪いNISAで無く、個人や企業が投資をし易い制度作りの再構築をしない限り、本邦株式市場の活性化は難しいかもしれません。