ホンダは、フルモデルチェンジした新型フィットのハイブリッド(以下HV)販売比率を、旧型の約40%から65%に引き上げる。今回新たに採用した2モーターHVシステム「e:HEV」の商品力と、戦略的な価格設定によりHV仕様の販売台数を伸ばす計画だ。旧型に使用されていた1モーター式HVシステムは、中大型車に採用してきた2モーター式HVシステム「i-MMD」を小型化した「e:HEV」へと切り替え、高性能なHVシステムをコンパクトカーへ搭載することに成功した。また価格は、ガソリン仕様との価格差を40万円前後にに抑制、エントリーモデルのシビアな価格帯に訴求させる。また同社は今後、HVシステムを2モーター式へと一本化させることで、生産コストも抑制させていく狙いだ。意外と思われるが、2019年のホンダの国内電動車比率は約25%と、まだまだ伸びしろが有る水準に留まっており、同社が掲げる2030年のグローバル市場での電動化率約65%の目標達成のために、本邦のHV比率を高める必要が有る。満を持して投入した新型「フィット」、同社の電動車販売を牽引出来るか注目が集まる。
(一部日刊自動車新聞より)