JFEスチールは、電気自動車(EV)の駆動用モーターや二次電池の次世代素材に本格参入する。EVの航続距離延長や効率改善で有望視される粉体アモルファスなどのモーター用素材や、全固体型電池などに重点を置いて開発していく。同社のグループ力を結集させ機能材料研究部を設置、JFEミネラル、JFEケミカルなどから出向したスタッフ合計11人でスタート、次世代EV向け素材に特化して研究開発に取り組んでいく。欧州では2025年に走行中のCO2排出量を平均70g/Kmに抑制する厳しい燃費・環境規制が施行されるほか、英仏で2040年までに内燃エンジン車の販売禁止を打ち出すなど、EVやFCVを中心とした車社会へと大きく変貌をみせてきている。世界中でEVが主力車種になることを受け、同社ではグループの総合力を結集させ、EV向け新素材を開発していく。また同社は三菱ケミカルホールディングスと共同で、高張力鋼板(ハイテン材)製ドアパネルの補強材に、炭素繊維複合素材(CFRP)を活用し、軽量化と剛性を両立する新技術を開発した。今後電気自動車(EV)の航続距離を伸ばすために軽量化に取り組む自動車メーカーなどに提案していく。
(一部日刊自動車新聞より)