米国商務長官のロス氏は13日、日米経済関係者の会合で講演し、「日本や他のアジア諸国は自由貿易を掲げているが、米国よりも保護主義的だ」と批判した。また「米国は2国間通商協定を重視する」と語り、離脱した環太平洋連携協定(TPP)に復帰する可能性を改めて否定した。ロス氏は、日本が牛肉などに高関税を課し、自動車には非関税障壁を設けていると主張。自動車の販売網構築が難しいことが「フォード・モーターが日本市場を撤退した理由だ」と訴えた。さらに米国の貿易赤字の多くが自動車関連だと指摘し、「自動車貿易の競争条件を変えることが、赤字削減にとって重要だ」と強調した。

以前から何度もレポートしている本邦の自動車非関税障壁、つまり日本独自の軽自動車優遇税制のことである。これも以前お伝えしましたが、本邦のH.S.(Harmonized Commodity Description and Coding System)コードは米国版統計品目番号H.T.S.(Harmonized Tariff Schedule)コードと一部相違が有り、自動車に関して指摘されているのが、8703.21に付随するもので、米国や先進国の原動機の排気量1,000㏄未満に対し、本邦は1,000未満の下にさらに660㏄未満という、別のカテゴリーで区分けされています。(以前は550㏄未満というカテゴリー)今後米国を中心にHSコードを他の先進国同様、1,000㏄未満で区切り660ccというカテゴリーを廃止するか、1,000㏄未満を660㏄未満と同等の税率に下げるか、強く要望してくると思われます。

(時事通信より一部記事抜粋)