日野自動車は、大・中型トラックを生産する茨城県・古河工場において、26のサブラインを設けることにより、大型、中型、トラクターヘッドを1本のラインで混流生産出来るように改良、さらにロボット化率を高めるなど最新の設備も数多く導入、工場全体として生産性が従来比で2割向上、これにより海外の需要増にも効率的に対応する工場へ変身する。古河工場は2012年に海外での需要増を踏まえてKD(ノックダウン)用部品の生産を開始、今春からは国内向け新型車の生産を、8月末には旧型車の生産を日野工場から移管、9月から大型・中型トラックの全量を生産するマザー工場として本格稼働している。完成車の生産能力は2直定時で年間4万5000台、現在は90%の稼働率で国内外向け車輌の生産にあたっている。今回の改良で専用ラインをサブラインを用いることで、工数差を吸収させ1ラインに集約、スペースと生産リードタイムを30%削減。キャブの溶接ラインには最新のロボット溶接を導入、スペースを50%削減するとともに、多様なキャブの生産に効率的に対応、溶接打点の自動化率も従来の64%から95%に高めている。フレーム生産には可変式ロール成形を導入、生産リードタイムを大幅に短縮、アクスル加工ラインでは溶接歪みが小さい最新の溶接技術を導入するなど、日野自動車・古河工場は大きな変貌を遂げることとなった。
(日刊自動車新聞より)