東洋ゴム工業は8日、エア充填が不要なコンセプトタイヤ「ノアイア」を開発したと発表しました。エアを補充するメンテナンスが不要となり、パンクするリスクが無いのが特徴。構造部分に剛性の高い特殊樹脂を用いることで性能を確保、軽自動車程度の車両重量で有れば、時速150㎞/hで実際に走行できるそうだ。通常タイヤはゴム内部に蓄えた空気の力によって、車輌の荷重や路面からの衝撃を緩和するが、今回開発したコンセプトタイヤは路面と接するトレッド部のみにゴムを使用、タイヤ内部に樹脂を用いた独自構造のスポークやCFRPを用いることで、実レベルで走行可能なエアレスタイヤを実現させた。同社の市販タイヤ比で重量は重くなるものの、サイドウォールのたわみが無くなることで、ウェット路面での制動性能が4%向上、転がり抵抗は25%改善することで、低燃費化にも貢献出来、騒音に関してもタイヤの法規レベルに近づけたと発表しました。タイヤに関しては、ランフラットタイヤ、オールシーズンタイヤの販売が日本でも伸びてきており、エア充填不要なタイヤにも今後注目が集まると思われます。特に今後EV車輌の販売が増加していけば、ガソリンスタンドへ行く必要性が無くなり、タイヤの空気圧チェックを受ける機会が格段に減る可能性も有り、意外にもEV車輌販売に比例して、このエアレスタイヤに注目が集まるかもしれません。
(一部日刊自動車新聞より)