日産自動車、三菱自動車、仏ルノーの3社連合は27日、2017年1~6月の世界販売が526万8079台だったと発表しました。

これにより発表済みの独フォルクスワーゲン(VW)の515万5600台を上回り、半期ベースで初の世界首位へ踊り出す可能性が出てまいりました。トヨタ自動車(ダイハツ工業、日野自動車を含む)は、1~5月の販売が422万台と軟調な結果となりました。

3社それぞれの販売内訳は、ルノー187万9288台(前年同期比10.4%増)、日産289万4488台(同5.6%増)、三菱自49万4303台(同2.4%増)、日産は、独自の電動化技術を搭載した新型車「ノート・eパワー」や「セレナ・プロパイロット」などが国内で販売を牽引、中国も引き続き好調に推移。ルノーは全地域で販売台数とシェアが拡大、三菱自動車はSUV「アウトランダー」の現地生産を始めた中国や、主戦場の東南アジアで堅調に推移しました。

 日産と三菱自動車の会長で、ルノーの会長兼最高経営責任者を務めるカルロス・ゴーン氏は同日、「引き続き規模のメリットを生かし、グループ各社に相乗効果をもたらす」との談話を発表。三菱自動車の益子修CEOは、東京都内で記者団の取材に応じ、「販売台数でナンバーワンになることを目標にしているわけではない」とした上で、「規模が大きければ自動運転など新技術の開発に挑戦しやすい」と期待感を示しました。

 3社連合では6月以降、オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどで日産自動車が三菱自向けの自動車ローンや保険、リースなど販売金融を担うサービスを始めるなどグループ内連携を推進中。このまま好調さを維持出来れば、2017年に初の1000万台クラブ入りも視野に入ってくる。

 自動車の世界販売台数を巡っては近年、トヨタ、VW、GMが1000万台規模で競い合う構図が続いてきました。2012年からはトヨタが4年連続で首位を確保していたが、昨年は中国で販売を伸ばしたVWに年間販売で初の首位の座を譲ったのは記憶に新しいところ。日産・ルノー連合に三菱自動車が加わったことで、今年は一気に1000万台クラブ入りが視野に入ってきた。

(毎日新聞より一部記事抜粋)