日立オートモティブシステムズ(日立AMS)は、未来の自動車産業を見据え電動化事業と自動運転の関連事業の強化に乗り出す。2030年頃までに中国、米国の両市場で電動車輌と自動運転技術の普及が加速すると想定、電動化製品、自動運転製品をすでに納入中または採用が決定している自動車メーカーに重点を置き受注の拡大を狙っている。これら事業の拡大により、売上高を2020年度に2016年度比3割増となる1兆3000億円に引き上げる。電動化製品では昨年、新たに自動車メーカー2社にインバーターの納入を開始、今7月にはホンダに電動車両向けモーターを供給、電動化製品であるモーター、インバーター、リチウムイオン二次電池を中国と北米の両市場を中心に供給量を増やして事業の拡大を図っていく。自動運転分野では、スバル、スズキに続いて昨年新たに自動車メーカー1社からステレオカメラの受注を獲得、次世代車輌「コネクティッドカー」のセキュリティに必要となるセントラルゲートウェイも新たに1社から受注した他、年内には自動車メーカー1社に自動駐車システムを納入するなど、供給先がきゅうかくだいしている。自動駐車システムは開発を完了しており、今後は自動パーキングブレーキシステムを開発する。また自動運転に必要なデータを高速処理する自動運転ECUは、量産プロトタイプを使用して低速車輌追い越しや自動車線変更などの実証実験を自社のテストコースで実施、年内には高速道路を想定した自動運転レベル3の実験を行う予定。日立AMSでは、電動化と自動運転が今後の自動車のメガトレンドになると想定、両分野では日立製作所、クラリオンと連携を強化して競争力の高い製品・サービスを提供できる強みを生かして事業の拡大を図る方針。ここもと数日間当サイトでレポートした通り、やはり電動化及び自動運転がNEXT DECADEの基幹産業となるのがお解りになられたと思います。次は自動運転特殊インフラ整備に関して、調べてご報告したいと思います。
(一部日刊自動車新聞より)