電気自動車(EV)ベンチャー企業の「GLM」は19日、公道用車輌では世界初となる樹脂製フロントウィンドウスクリーンガラスの実用化に目途が立ったと発表しました。この製品は帝人と共同開発したもので、ガラス製に対し重量を3割以上削減、今秋にもEVスポーツ車「トミーカイラZZ」に採用する計画に。樹脂製フロントウィンドウスクリーンガラスの課題だった耐摩耗性能などを高性能コーティングで解決させている。帝人は今回の実績を活用し、軽量化に取り汲む自動車メーカーのニーズ吸収を活発化させる。ガラスと比べ200倍の耐衝撃性を持つポリカーボネート(PC)樹脂を素材に使用、帝人の独自技術で、表面に強固な保護層をコーティングする「プラズマCVD法」を活用し、ワイパーゴム等で長期間摺られる行程を経ても透明度を維持出来る。耐摩耗性は強化ガラスに匹敵する0.5~1.5%を確保、Aピラー、ルームミラーを合わせたウィンドウモジュールの重量は、ガラス製比6.6Kg減の11.8Kgに軽量化させた。本邦では今年7月の保安基準が改正され、耐摩耗性などの基準を満たせば、樹脂製を用いることが可能となる。GLM・帝人は、改正のタイミングに合わせて認可を取得する。
(日刊自動車新聞より)