UDトラックスの新型「クオン」、積載量の増強、燃費や快適性能だけではなく、今後の商用トラック・バスには欠かすことが出来ないであろう、安全性能の充実にも力を入れている。衝突被害軽減ブレーキの「トラフィックアイブレーキ」は、ドイツのコンチネンタル社製ミリ波レーダーと同社カメラを採用、前方車輌を二つのシステムで監視することで、センシング性能を高めている。2019年11月から強化される大型トラックの衝突被害軽減ブレーキ性能要件を、2年半前倒しで達成しているのは評価が高い。さらにインパネには5インチのカラー液晶ディスプレイを搭載し、二つのメーターの他様々なインフォメーションを告示してくれる仕組みで、かなり見やすいという印象だ。この液晶ディスプレイには、ドライバー・アラート・サポート(DAS)という、ドライバーがふらつきを起こした時に警告してくれるモニターにもなっている。大型トラックはひとたび事故を起こせば大事故に繋がるケースが多く、今後の大型トラックやバスには、乗用車以上に衝突被害軽減ブレーキや衝突回避システムは必須だと個人的に思っています。特に東京オリンピックを3年後に控え、今以上に海外からの旅行者が増加するものと思われ、観光バスの大きな事故は御法度でしょうしそれを踏まえれば、より進化したシステムを商用トラックやバスに搭載させるべきだと思います。そういう意味で先んじて衝突被害軽減ブレーキを踏襲した同社への評価は高いでしょう。
(一部日刊自動車新聞より)