燃料電池車(FCV)や燃料電池(Fuel Cell)を手掛ける仏のシンビオフセル社は、日産自動車のEV「e-NV200」をベースに水素燃料電池レンジエクステンダーを搭載させた「e-NV200 H2」のプロトタイプを都内で開催された展示会で本邦初公開しました。航続距離は、レンジエクステンダー効果で500キロメートル以上、主にタクシー用としての需要を見込んでいるとのこと。2018年後半から生産を開始する予定で、当然日本市場にも投入を決めている。「e-NV200 H2」のFCシステムは出力15KW、水素充填圧力700気圧の水素タンク2本を後部に搭載する。タンク容量は2本の合計で3.8リットル、フル充填までの時間は約3分で、バッテリー容量は24~36KW/hとなっており、航続距離は時速80Km/h時で500キロメートル走行可能としている。都市部のような速度制限が有る場所においては、750キロメートル程度の走行が可能と試算しており、タクシー以外に自治体の公用車需要も期待出来るかもしれない。同社はルノー「カングーZE-H2」を2015年から市場に投入し、仏郵政公社などに採用された実績がある。今後は水素先進国日本において、東京オリンピックをきっかけに需要を掘り起こす。
(一部日刊自動車新聞より)