三菱レイヨンは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)部材がトヨタ自動車の新型「プリウスPHV」のバックドアに採用されたと発表しました。新型車には、複雑形状の成形に有利なシート・モールディング・コンパウンド(SMC)の部材を用いたとしております。バックドアを従来の鋼板からCFRPに置き換えることで軽量化と高強度を実現、低燃費化を実現するのに貢献させている。SMCは三菱レイヨンが得意とするCFRP用の部材で、長さ数cmにカットした炭素繊維を樹脂中に分散し、シート状に加工したもので、プレス機によって2~5分の短時間で部品を成形出来るのが特徴。連続繊維に樹脂を含浸させたプリプレグ(中間財)よりも成形自由度が高く、強度の方向性や機械特性が均一になるという長所を持つ。同社ではトヨタの世界戦略車の最新モデルに採用されたことを機に、SMC部材の提案をさらに強化していく狙いだ。
(日刊自動車新聞より)