豊田自動織機は16日、トヨタ自動車の新型「プリウスPHV」に、エアコン用電動コンプレッサーと車載バッテリー用充電器が採用されたと発表しました。新開発の電動コンプレッサーは、量産車として世界で初めて「ガスインジェクション機能」を加えることに成功しました。エンジンなどの熱源に頼らないヒートポンプ暖房は、寒冷時には大気から取り込める熱が減り、暖房能力が低下するのが難点。対して新商品はガスインジェクション機能を加えることで冷媒の一部を再圧縮して効率を高め、-10℃まで対応出来るようにしている他、振動を抑制し、寒冷時の暖房能力を3割向上させ、デンソーが開発した新型エアコンシステムに組み込まれる。また新開発のバッテリー充電器は後席シート下に搭載、家庭用交流電源を直流に変換し、リチウムイオン二次電池を充電する。新開発の充電器は充電出力を従来の1.7倍に高め、電池容量が先代モデルの2倍にまで拡大したが、充電出力を向上させたことでフル充電時間2時間20分(200V電源使用時)に抑えている。また世界販売を視野に入れて開発しているので、電圧100ボルト~240ボルトまで、世界各国の電源事情に対応、安定した充電を実現させている。
(日刊自動車新聞より)