トランプ大統領は連日ツイートテロを繰り返し、ビッグ3と一緒になって日系自動車メーカーへ矛先を向けてきています。確かにこれまで米国の庇護の下、世界第二位(現状は三位だが)の経済大国にまで押し上げてもらったとは思うのですが、それ相応の直接・間接投資を米国にし、プラザ合意の理不尽な通貨切り下げ、米軍への思いやり予算等々相当な貢ぎ物を献上してきました。ただ彼の中ではまだまだ不十分で、米国を再び偉大な国家にすべく、ありとあらゆる無理難題を本邦に要求してくる可能性が非常に高く、彼の動向には注視が必要だと思われます。
昨年の対米貿易は6.8兆円の黒字を記録、地域別貿易では最大の市場となり、その75%にあたる5.1兆円を完成自働車や輸出部品で稼ぎだしたことを受けての発言と思われます。さらに彼が不公平だ!と発言しているのは、本邦から米国へ輸出された完成自働車が4.4兆円だったのに対し、米国から本邦に輸出された完成自働車が901億円に留まったことを受けてでしょう。自働車や部品の輸出は現地生産化が加速し年々減少傾向にあり、昨年は前年比6%の減少となっている。それでも国内自動車生産台数全体の約60%は輸出向けで、その内対米輸出は20%前後を占めるのが現状。今月10日に大統領へ色々アピールすると思われますが、ああいう野生の感で生きる人は、理詰めや正論をアピールすればするほど逆上して却って逆効果になると思われ、日米首脳会談の内容は注目すべきだと思います。