繊維メーカー(現在はその他の分野にも進出)帝人は22日、関西大学と共同で荷重に合わせて持続的に電圧を発生する圧電ロールを開発したと発表しました。トウモロコシからも採取が可能なポリ乳酸を原料に用いて、2種類のフィルムを製造しロール状に積層したもので、荷重の大きさや時間に応じて発電が可能。自動車分野も含めた、センサーとしての用途での展開を視野に展開を図る狙い。この圧電ロールは、特殊な分子構造を持つポリL乳酸(PLLA)とポリD乳酸(PDLA)の各原料を押出機で数マイクロメートル(㎛)のフィルム状に成形、これを交互に千枚程度積み重ねることで、形状変化に応じて発電させることに成功しました。100Kgの荷重で1ボルト弱の電力を継続的に発生するため、荷重センサーとして使用した場合、素子本体への給電が不要となる。周辺部品の削減を図れることから、自動車分野では荷重センサー付きシートなどに需要が広がりそうだ。
(一部日刊自動車新聞より)