1980年代後半から1990年代に日本を襲った不動産バブル、25年を経過した今、再び都市部を中心に不動産バブルとなっている。日銀が16日に発表した、4~9月期の国内金融機関による不動産事業向け新規融資が5兆8943億円と、前年比16%増加と上期としては、バブル期の1989年上期の5兆円強を超え過去最高を更新したとのこと。新規融資が伸長した背景には、マイナス金利導入、融資先の縮小、東京オリンピックを見越したホテル事業、REIT、民泊、等々が挙げられる。更に人件費の高騰や資材費の高騰も価格形成に歪みを齎し、融資金額の増加を後押ししている。
日本だけで無くお隣り中国でも、2014年4月以来の不動産投資金額になっている。中国国家統計局のデータを基にロイターが算出した数値で、10月の不動産投資金額は前年同月比13.4%増と9月の7.8%増をも上回った模様。以前も中国株式バブルを指摘してすぐに暴落しただけに、不安が頭をよぎる今日この頃です。さらに中華系マネーが(含む香港・シンガポール)、BREXIT前までの英国、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本等の先進国主要都市、観光地、そして新興国の主要都市を中心に資金が流入しており、どこかで深刻な崩壊が発生すればニュートンのゆりかご現象のように、他国に連鎖する可能性もゼロでは無いでしょう。