それは突然の出来事でした。インドのモディ首相が8日夜の会見で、1000ルピー紙幣、500ルピー紙幣を9日午前0時をもって廃止すると発表しました。インド市民に対し、10日以降12月末までに新紙幣の2000ルピー、500ルピーに交換するように要求しました。その期間を経過した際は、旧1000ルピー紙幣及び旧500ルピーは紙くずになるということです。これを聞いたインド市民はパニックに陥り、訳が解らず自殺者も有るとインド支局から連絡が有りました。背景には汚職の裏金、ブラックマネー、タンス預金のあぶり出しが有りると思われ、年内いっぱいインド国内は混乱するでしょう。
ただこの事象は新興国のインドだからと思ってはいけません。欧州でも高額紙幣500ユーロを廃止する議論が常に議題に上っており、日本では知らない方が多いですが、密かに1万円札を廃止する議論がされているのです。ブラックマネー、タンス預金、をあぶり出すために、思案されているのがフィンテック等の電子マネーで、今後高額紙幣廃止は世界の潮流になるかもしれません。余談ですが、本邦でマイナス金利が実施されて以降1万円札が大量に銀行から引き出され、そのままタンス預金に眠っています。東日本大震災の際に必要に迫られての現金需要で無く、タンス預金用の現金が大量に引き出されているのが現状です。因みに現金を大量に引き出した預金者の情報は、税務署に流れているとのことです。。。