国土交通省は、今年10月から厳しくなる大型トラックの排ガス規制について、一部車種の適用を猶予する方針を明らかにしました。背景には架装作業が長引き、納期が長期化していることを考慮し、一定条件を設けて継続生産車への適用時期を最長で11ヵ月猶予するとし、近く告示する予定。10月1日から適用されるのは、「平成28年ディーゼル重量車排ガス規制」で、車両総重量(G・V・W)3.5トンを超えるトラック及びバスが対象で、窒素酸化物(NOx)の規制値を現行に比べ6割減らすほか、試験方法を国際基準に合わせたり、車載式自己診断装置(OBD)の高度化を求める内容。新型車は今年10月1日から、継続生産車と輸入車は来年9月1日から段階的に適用される。現行規制を満たしたキャブ付きシャシーの架装が長引き、来年9月をまたいで新規制に抵触する恐れが出てきており、国土交通省は「共通構造部」の型式指定を受けたキャブ付きシャシーに限り、メーカーが発行する出荷検査証(完成検査終了証)の日付けを製造日として認める措置。背景には架装に掛かる日数が、長いもので1年近く掛かるケースも有り、架装需要に供給が追いつかない状況が有るということでしょう。
(日刊自動車新聞より)