神が造り賜うた古代からの万能通貨「金」、金は宝飾品とは別の側面で、国家が発行する紙幣価値を裏づけするものとして見られることが有ります。経済状況や紙幣価値への不信感とともに金の価値は上昇トレンドを描くものですが、最近の米国経済の復活、欧州債務危機の沈静化とともに下落トレンドを築いていた金先物価格。昨年のレポートで金先物価格下落トレンドのレポートをお伝えしましたが、現在は三つの要素でボトムアウトした可能性が有るかもしれません。
一つは先進国の量的緩和合戦によるマネタリーベースの大幅増による”ペーパーマネーの希釈化”、二つ目はスイス中央銀行の”対ユーロ固定相場ギブアップ”、そして最後は”ルーブル紙幣のこれ以上の暴落を防ぐ”意味と、国際社会におけるのための”ロシア政府による金現物購入量の増加”が挙げられると思います。現在は初動なので、何とも言えませんがコモディティが低調な最中に、上昇トレンドを見せておりますので、一応レポートしておきます。これにより特段金投資を薦める訳では無く、コモディティ情報として配信させて頂きました。因みに今後もし金を購入するような事が有れば、絶対に金現物です。短期的な値上がり益を望むのでしたらETF等のペーパーでも良いかもしれませんが、有事の際は金現物に勝るものは有りません。有事が無いことをもちろん祈っておりますが、頭の隅に入れておくと有事の際に対処し易いかと思います。