米国以外世界中で景気が中々浮揚しませんが、今年のリスクという点ではやはりロシアと欧州ということになりそうです。欧州はギリシャのユーロから離脱と言われておりますが、ギリシャの影響というより欧州全体の景気動向というのが大きいかもしれません。失業率は相変わらず高止まりしており、欧州経済がデフレ化しているのが懸念材料でしょう。またモザイク国家集合体で有る、EUが今後どのような動きになるか一筋縄でいかない分、定期的に蒸し返される可能性が高いでしょう。
ロシアはクリミア併合後の欧米からの経済制裁はもちろん、ここにきて原油価格の暴落が非常に効いてきております。まるでアフガニスタン侵攻以降、右肩下がりで原油先物価格が下落し(させられ?)、最終的には1バーレル13ドル台にまで暴落することで、旧ソ連の経済がガタガタになりその後崩壊に陥ったのを彷彿させるような動きに、非常に酷似しております。当時も現在も敵対国は欧米、原油先物価格決定に寄与したのは両方ともサウジアラビア、原油価格下落の引き金になったのはアフガン侵攻時は北海油田(北海ブレント)と北米の原油増産、今回は米国シェールオイルということになります。ただ前回と違って現段階では外貨準備高が相当有りますので、今すぐどうこうなることは無いでしょうが、今後の原油先物価格の動向や経済制裁の動向によって、ロシアが動く可能性も見ておく必要が有るでしょう。