当レポートでもお伝えした通り、選挙期間中じりじりと円安が進んでおりあっという間に大台の120円を突破致しました。今月3日にオバマ大統領が、日欧の経済状況悪化が米国経済に悪影響を与える可能性を示唆した訳ですが、裏を返せば日本の景気回復やデフレからの脱却が明確に見えるまで、円安を容認したと見て良いでしょう。来年予想されている米国の利上げ、本邦のQQE2など円安に振れ易い状況下で、今後もしばらく円安基調は続くと見るのが妥当でしょう。さはさりながら急激な円安は、輸入物価を如実に押し上げる要因ですから、このまま一気呵成に円安に振れれば、日銀は介入してくる可能性も有ると思われます。実際1997年12月と翌98年4~6月に掛けて円買いドル売り介入をした訳ですが、実行時のナンバー1は「ミスター円」の榊原英資氏で、ナンバー2が黒田現日銀総裁でした。今後も急激な円安が継続すれば、どこかの段階で介入が入る可能性は高いと思います。目先は「125円」当たりが臨界点の可能性かもしれません。