先日軽自動車規格の件でレポートしましたが、本日日刊自動車新聞にも同様のレポートが出ておりましたので、続報をお伝えしたいと思います。リーマンショック以降の経済停滞や高齢社会の顕著化によって、軽自動車販売が飛躍的に伸びてきており、さらに軽自動車の高性能化で高速道路の規制もすでに撤廃されており、普通乗用車と遜色が無くなってきている現状を受け、いわゆる排気量1000cc以下のリッターカーとの自動車税の差別化を削減しようという動きが、国内外から見られてきております。そんな中日本自動車販売協会連合会(自販連)は、排気量1000cc以下の年額を29,500円から2万3千円程度に、1001~1500cc以下を現行の34,500円から30,000円程度に引き下げるよう、総務省検討会に示しました。今後税額、年一括方式、税の一本化など様々な議論が予想されますので、情報が入り次第レポートしたいと思います。
ただ個人的に一つ重要な事象が見え隠れしているのが気がかりで、何かと申しますと現在TPP交渉を各国で継続して行われておりますが、もし妥結に至った場合ISD条項というものが盛り込まれ、それによって1000cc以下の税制とガラパゴス規格の軽自動車税が大きく見直される可能性が有ると見ております。ISD条項とは、当該国の不当に優遇された税制、補助金、参入障壁等によって、投資家が不利益を生じさせられた場合に、国際法に照らして提訴することが出来るというものです。どう考えても本邦の軽自動車規格はこれらの事象に該当しており、自動車税、特に排気量1000cc以下の税制が大きく見直されるかもしれません。杞憂であれば良いのですが。