ウクライナ侵攻によるロシア・ルーブルの急落、ロシアへの経済制裁などビジネス環境の変化を受けて、ロシア向け中古車輸出ビジネスの手仕舞いの動きが出てきている。

 陸送会社の話によると、ロシア向け中古車輸出を多く手掛けていた商社から陸送依頼がなくなったという。ロシア向けの車両の新規買い付けを停止したのだろう。ロシア向けは、新規オーダーは停止して、すでに支払いを受けている車両の船積みをどうするかということが対応すべき課題となっている。太平洋側の横浜などのメインポートからウラジオストック向けにRORO船を配船していたECLが配船を停止しており今後の配船予定の見通しが立たないため、車両を日本海側の港にシフトしてロシアへ船積みをするという動きがでてきている。日本海側ではまだロシア船がウラジオストックに中古車を輸送するルートが稼働しているからだ。

 ロシアがウクライナと停戦合意してロシア・ルーブルの為替レートが急回復するというような大きな変化がない限りは、船積み待ちの車両の輸出を終えたら、ロシア向けの輸出はしばらくは見合わせということになるのではないだろうか。3月の貿易統計でどのような動きがあったかわかるだろう。月次の輸出台数は下記のリンクからご覧になれます。

国別月間中古車輸出台数 RUSSIA|ロシア

 

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