トヨタ自動車は、次世代型クリーンディーゼルエンジン(DE)、マニュアルトランスミッション(MT)など基幹部品の開発・生産事業を系列サプライヤーに集約・移管すると発表しました。DEの開発・生産は豊田自動織機、MTはアイシンAIに集約し、2016年以降順次実施させるとのこと。アイシングループは2016年1月を目処に、愛知県半田市に移管分の受け皿として、新工場を建設する予定。トヨタ自動車は、パワートレイン事業の再編によって創生される経営資源を環境や安全分野の技術開発に振り向け、競争力を高める狙い。豊田自動織機に移管されることにより、DEの生産規模は碧南工場、東知多工場でトヨタ生産分5万基を加味して43万台プラスαに膨らむ。アイシンAIはトヨタ生産分13万基を加味して、81万基プラスαに拡大。ブレーキ分野では、デンソーが大安製作所、アイシン精機が半田工場のブレーキ部品生産をアドヴィックスに移管、アドヴィックスが運営することとなる新工場はアイシン精機が建設し、アドヴィックスに貸与します。トヨタ自動車は従来、コア技術と位置付ける部品やユニットなどを内製し、新型ユニットの開発やコスト構造の把握に反映させてきました。今回の決定でグループ全体の競争力を高めるとともに、余力を開発・生産資源を次世代技術に振り分ける狙いとのことです。
(一部日刊自動車新聞)