日産自動車は7月にマイナーチェンジした「NV350キャラバン」で、国内販売シェア30%を目指していく。同市場で圧倒的なシェアを誇るのは、言わずと知れたトヨタ「ハイエース」、輸出向け車輌としても人気が高いためリセールバリューも秀逸で、販売シェアは80%を軽く超えている。新型「NV350キャラバン」では、エクステリアを大幅刷新、乗用利用のユーザーの取り込みも狙っていく。実際「NV350キャラバン」は個人登録比率が40%前後と、レジャー利用のプライベート比率が高いのも特徴で、商用車イメージを払拭し、ハイエースとの差別化を意識的に狙った。またハイエースとの差別化として、先んじて「先進安全装備」もライバルを上回る機能を揃えている。従来はバンタイプの一部グレードのみに採用されていた自動ブレーキシステムを全車に標準装備、小型貨物車の4ナンバークラス初の移動物検知機能付き「インテリジェント・アラウンドビューモニター」装備も設定した。販売台数が上下し易い他のセグメントと違い、同市場の需要は近年10万台規模で安定的に推移、この安定的なセグメントで是非ともシェア30%を狙っていきたいところでしょう。
ただ「NV350キャラバン」は、350という数字の通り、3.5リッターエンジンというイメージを持たれているユーザーも多く、このあたりを上手く訴求する必要性が有りそうな気がします。またこのカテゴリーは、近年キャンプ目的で購入するケースも増加しており、「NV350 キャンピング」等の設定を考えるのも面白いと個人的に思っています。東京オリンピックを控え、近年は宿泊費用が割高に設定されていたり、宿泊サイトの負の側面によるダブルブッキングやとりあえずの仮ブッキングが横行し、気軽に旅行計画を立てられなくなってきているのが現状。そういう状況が続く中、キャンピングカー購入や、バンタイプやミニバンでのキャンプ宿泊が密かに増加しているのです。この状況は当面続くと思われ、それらの需要を囲いこむために真剣に思案してみては如何かと。「やっちゃえ、日産」