日清紡ブレーキは、スチール繊維を含まない摩擦材(Non Asbestos Organicマテリアル)をベースとした、銅使用規制対応のブレーキパッドを開発し、2015年末から量産体制に入る予定。同社がN.A.O.マテリアルベースの銅フリーブレーキパッドを生産するのは今回が初めてで、銅含有量は0.5%未満と米国カリフォルニア2025年規制に対応する。同州では環境負荷低減を目的に、摩擦材の銅使用規制が導入され、2021年以降には銅含有量5%以上、2025年以降は0.5%以上の摩擦材の販売や新車装着が禁止される。銅使用に関する規制は、米国他州にも導入されるほか、欧州などに広がる可能性も有り、摩擦材メーカーは銅使用を抑制したブレーキパッドの開発に注力している。NAO材は欧州で主流となっているロースチール(LS材)と比較して、ブレーキ鳴きやブレーキダストが少ないという利点は有りますが、制動性能が確保しづらいという側面も。同社はLS材に続き、NAO材でも銅フリー化を実現させ、世界の幅広いニーズに応えシェア拡大を目指す。
(一部日刊自動車新聞)