2017年5月国内自動車販売電動系比率(2017/6/22)

2017年5月国内自動車販売、メーカー別乗用車電動系車輌構成比

トヨタ:ガソリン車 50.0% HV車 43.5% PHV車 5.2% CD車 0.4% FCV車 0.03% その他 0.9%

ホンダ:ガソリン車 49.6% HV車 50.4%

日産:ガソリン車 38.6% HV車 58.4% EV車 2.9% その他 0.1%

輸入車:ガソリン車 76.7% HV車 0.4% PHV車 1.6% CD車 21.0% EV車 0.3%

スバル:ガソリン車 99.9% HV車 0.1%

マツダ:ガソリン車 54.8% HV車 0.7% CD車 44.4% その他 0.1%

スズキ:ガソリン車 25.9% HV車 74.1%

ダイハツ:ガソリン車 99.6% HV車 0.4%

三菱:ガソリン車 18.9% HV車 25.0% PHV 20.0% CD車 36.1%

(HV:ハイブリッド、PHV:プラグインハイブリッド、CD:クリーンディーゼル、EV:電気自動車、FCV:燃料電池車)

(日刊自動車新聞データ)

 

5月PHV販売前年比10倍に(2017/6/22)

自販連がまとめた5月の乗用車燃料別販売台数において、HV車が前年同月比0.1%減の7万7771台となり、2ヵ月連続でマイナス、特にHV車販売を牽引してきたトヨタとホンダが二桁のマイナスに落ち込んだのが大きく響いた。一方HV車販売を大きく牽引したのは言うまでもなく「日産 e-POWER HV車」で、前年同月比で見ると144.8%増という驚異的なペースで販売されている。HV車の新たな選択肢として、国民に広く受け入れられたということでしょう。今後の派生モデルへの転嫁が出来れば、HV車販売を牽引していくと思われます。今年大きく躍進しているカテゴリーはPHVとなっており、トヨタ肝いりで開発したプリウスPHVが大きく牽引する形で、前年同月比で約10倍にまで成長している。クリーンディーゼル(以下CD)は、輸入車メーカーが揃ってラインナップを拡充したおかげで、同11.3%増と、これまた堅調に推移している。一方EV車は同9.7%減の739台と依然厳しい状況に。販売全体に占めるエコカー構成比は、HV車37.6%、CD車4.7%、PHV車2.7%、EV0.4%となっており、本邦では依然としてHV車がエコカーの大半を占めているのが現状だ。ただ10年一昔とは良く言ったもので、ガソリン車以外の比率がここまで急激に高まるとは予想だにしていなかった方も多いと思われます。当時中国経済の凄まじい発展による原油消費や欧州主体の環境保護活動を見て、今後2台に1台はHV車になると断言して周囲から失笑を買ったことが有りますが、今まさに現実になってきています。次の10年は自動運転支援システムと次世代道路インフラ整備が肝となると思っております。

 

MC「エクストレイル」好調に推移(2017/6/22)

日産自動車が6月8日に発売した新型「エクストレイル」の受注が、発売後10日で月間販売目標の5,000台を超えたと発表しました。新型「エクストレイル」は、高速道路での同一車線自動運転技術「プロパイロット」の搭載や、より精悍さを増したエクステリア、価格に対して質感も向上したことにより、好調な滑り出しとなっている。使い勝手が向上したシート機能、MCで拡大した荷室スペース、セレナで好評だった足の動作でリアゲートが開く「リモコンオートバックドア」など日産独自の機能もユーザー層から高く評価されている。購入層は20代が18.6%、30代が20.8%、40代が23.3%、50代で17.0%と幅広い年代から支持を受けているのが解る。グレード別人気は「20X 4WD2列」、「20X 4WD HV2列」、「20X 4WD 3列」で85%を占め、人気色はブリリアントホワイトパールが26.4%、ダイヤモンドブラックが21.9%、プレミアムコロナオレンジが15.5%となっている。人気のオプションは、LEDヘッド・フォグランプが90.4%、インテリジェントアラウンドビューモニター&インテリジェントルームミラーが80.1%、注目のプロパイロットも72.0%の購入者が選択している。エクストレイルは中古自動車市場で輸出を含め人気が高く、車輌の高性能化に伴い今後も人気化していくと思われます。

 

フォード小型車「フォーカス」を中国生産へシフト(2017/6/21)

米国自動車フォード・モーターは20日、北米で生産・販売する小型車「フォーカス」について、米工場での生産を打ち切り、中国からの輸入に切り替えると発表しました。ただトランプ大統領の批判をかわすため、同時にケンタッキー工場へ9億ドル(約1000億円)の投資も同時に発表、1000人の雇用はレイオフされずそのまま維持するとしました。小型車「フォーカス」は収益性が低いうえに、最近のライトトラックやSUV人気の影響で米国内販売は落ち込んでいるのが現状。同社は人件費の安いメキシコに新工場を建設し、収益性の低い車輌を中心に米国工場から生産移管する予定でした。ただ「米国製造業の復活」を標榜するトランプ大統領の批判を浴び、今年1月に計画を撤回しておりましたが、ここにきて苦渋の決断として中国生産へシフトすることとなった模様。発表によりますと、2018年半ばで米国ミシガン工場での「フォーカス」生産を停止、2019年後半に生産開始予定の新型「フォーカス」は大半を中国からの輸入に、一部を欧州からの輸入にシフトする予定。生産体制の変更により、当初計画比で10億ドル(約1100億円)のコスト削減が可能となる見込み。裏を返せば収益性の低い車輌や製品は、トランプ大統領が何を言おうが、米国国内では作れなくなってきているということでしょう。

(一部時事通信)