日豪EPA来年度発効に(2014/7/9)

現在オーストラリアを訪れている安倍首相は、首都キャンベラにてアボット首相と会談し、経済連携協定(EPA)に署名致しました。今回安倍首相の訪問に際し、オーストラリア政府の歓待ぶりは今までに見た事が無いと言っても過言では無いと思います。議会演説に始まり、全閣僚と懇談会を開き、戦後の日本の発展・貢献ぶりに対して賛辞を送りました。

EPAが発動されれば、本邦市場では肉類、乳製品、ワインなどの関税が段階的に削減及び撤廃されることとなります。本邦の輸出に関しては、本邦及び東南アジアで生産された自動車に賦課されていた5%の関税が原則即時撤廃となり、日本の自動車業界全体で豪州に支払っていた430億円程度の関税が、1年目で約300億円の負担が無くなり、3年後にはゼロとなる。



北極海航路 (2014/7/9)

地球温暖化の影響で北極海の氷が年々減少している関係で、新たな北極海航路を開拓中で御座います。本邦⇔欧州で現在40日前後掛かる日数が30日前後と、従来のスエズ運河経由より10日間短縮する事が出来る。この時短により、燃料費、用船料、船舶保険(海賊出没領域を通過しないため)などが節約出来、従来より3割~4割のコスト削減が図れるとのこと。商船三井は、氷砕機能を持った新たな輸送船を2018年から就航させる。むろん通年でこの航路が使える訳で無く、6月~10月の約半年間の期間限定ですが温暖化がさらに進めば通年利用も視野に入ってくる。北極海はその他資源も眠っているので、各国の開発競争の過熱で北極の氷が溶けるのも早いかもしれない。

 

 

地銀再編の可能性 (2014/7/8)

金融庁が先頃発表した報告書で、地方銀行の中小企業融資の2割以上が赤字となったそうです。少子高齢化が著しい地方において、今までのような収益を得ることが困難になってきており、さらにリーマンショックや震災の後に発動された中小企業金融円滑化法の廃止に伴い、不良債権が大量に発生しているという事実もあるものと思われます。

国や金融庁は、現在の多すぎる銀行を統廃合することにより、不良債権処理に向けての体力強化を促す狙いがあるものと思われ、“スーパーリージョナルバンク構想”がいよいよ実現する可能性が出て参りました。特に近年、ネット、ATM、コンビニなどでの取り引き主体の顧客層が多く、現在の多すぎる店舗型の銀行の統廃合は止むを得ないかもしれません。一部の地銀株が動意づいているのは、そういう事情通が先取りして動いているものと思われます。



マツダ4WD車開発強化へ(2014/7/8)

 マツダ自動車は、CX-5で4WDシステムを大幅に刷新、低燃費と高い走行性能を両立する優れた4WDを輩出し、積雪地帯や山間部のユーザーから圧倒的な支持を受けております。この新たな4WDシステムは4輪に積極的に駆動力を配分させるフルタイム型と一線を画した、前輪がスリップした時のみ後輪に駆動配分するいわゆるスタンバイ型。さらに後輪への駆動配分も最小限にするという一見ネガティブに思えるシステムですが、肝はスリップ時における機関ロスを極限まで抑え、後輪に最適なタイミングでダイレクトに最小限のアシストをすることにより、高い走行性能を実現するというもの。走行時の安定性を高める4WDシステムと、省燃費に効果的な2WDのいいところ取りをした画期的なシステムとマツダ関係者。事実挙動を乱しやすい登阪凍結道路での発進性能を試した社内テストで、競合メーカーのモデルよりも安定した発進性能をみせたとのこと。メリットはそれだけでなく、最小限で高い駆動力を実現するシステムとすることで、4WD機構を大幅にコンパクト化出来たのもメリットに。同社はユーザーに2/4WDの切り替えやトルク配分の介入量の調整をさせず、コンピューターが路面状況、走行状態、天候などを加味して自動的に制御し、どんな状況下でも最善最適な安全性能を提供するのが狙いだ。常に2WDに乗っている感覚で、安全にどのような道路も走破出来る4WD作りをこれからも目指していく。(一部日刊自動車新聞より)