トヨタ自動車、燃料電池車生産増強へ(2014/12/9)

 もうすぐお目見えするトヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」ですが、注文は官公庁や大手企業を中心に順調に推移しております。そこで同社は欧米でも販売を開始することから、国内2工場に200億円を投資して2015年末には生産能力を、現在の3倍にまで増強させるとのこと。国策事業として位置付けられている、燃料電池車を始めとした水素事業、来年以降も燃料電池車や水素関連から目が離せないでしょう。

 

 

中国貿易黒字過去最高へ(2014/12/9)

中国で11月の貿易収支が発表され、輸出は前年同月比4.7%増、輸入は同6.7%減となり、差し引きした貿易黒字が過去最高となりました。中国の株式市場でも香港との相互取り引きが始まる前から堅調に推移して、現在は安値圏から40%もの上昇となっており、本日上海総合指数がとうとう3000ポイントを回復するにまで至りました。ただ輸出が増加しているのは、中国不動産市況の悪化で過剰生産して余った鋼材を海外へ輸出している結果が大きいと思われます。単純に輸出の増加が同国経済の回復と見るのは早計で、また鋼材の海外への廉売の影響は、海外鉄鋼メーカーにとって安値競争に晒される危険性を孕んでいると言わざるを得ないでしょう。

また中国煤炭工業会の数値を調べますと、今年1月~7月までの中国全土の石炭生産量及び販売量が、前年同月比それぞれ1.45%減、1.54%減と共にマイナス成長となっております。同数値の落ち込みは、粗鋼生産等の工業生産には欠かせない原料炭の需要が激減していることを表し、実質上のマイナス成長と見るべきでしょう。かの李克強首相も地方政府のトップを務めていた際、統計局の数値を信用せず専らエネルギー消費量や物流量の数値を見て、本当の成長率を判断していたそうです。今後は原油価格のみならず、石炭、鉄鋼製品の下落も避けられないかもしれません。



小型貨物車の「中古新規検査」民間へ開放に(2014/12/8)

 国土交通省は指定整備工場(民間車検場)で小型貨物自動車(車輌総重量3.5t以下)の「中古新規検査」が出来るように、規制を緩和する方針を明らかにしました。来年の通常国会に道路運送車輌法の改正案を提出し、早ければ2016年春にも実施する予定。乗用車はすでに指定整備工場で検査出来、継続検査のように保安基準適合証等を発行できますが、それ以外の車種は不正な二次架装や受験車のすり替えを防ぐために、各運輸支局で再登録を済ませる必要が有る。今回はバンやワンボックス型が多く、二次架装が少ない小型貨物車の中古新規検査を指定整備工場に開放することとなりました。現在小型貨物車の需要が劇的に高まってきており、今回の民間への開放で、現在混雑している中古新規検査が緩和されるだろうと業界関係者は見ており、民間車検場業者も仕事が増えると思われます。

(一部日刊自動車新聞より)

日立オートモーティブベンツ向けに部品納入へ(2014/12/8)

日立オートモーティブシステムズは、メルセデス・ベンツ「S500PHV」と「S550ロングPHV」向けに小型・高出力に改良したインバーターとDC/DCコンバーターの納入を開始したと発表しました。同社の製品は従来品と比較し、インバーターは40%の小型化&高出力化、DC/DCコンバーターは最大効率94%の高効率化を実現。インバーターはパワー半導体を両面から冷却する直接水冷型のパワーモジュールを開発し、同部品を冷却水に浸漬させるという独自の冷却構造で放熱性能を35%改善させました。DC/DCコンバーターは、独自のアクティブクランプ回路を搭載するとともに、発熱の大きいトランスやチョークコイルの低損失・高放熱構造を採用し、高効率化を図ることに成功。同社は今後も電動化車輌の基幹部品の高度化に注力するとともに、これらを統合制御した電動パワートレインシステムの提供にも注力する予定。

(日刊自動車新聞より)