原油先物価格50ドル割れに(2015/1/5)

 当サイトで数ヶ月前に原油先物価格が40ドル台前半で、瞬間風速で30ドル台もというレポートを見た方も多いかと思います。本日早々と先物価格が50ドルを割れ、5年8ヶ月ぶりの低水準となっております。今後原油価格が下げ止まるかどうかは、中国や日本のような原油消費大国が長期契約を産油国と結ぶかどうかに掛かっていると思われ、そのような大口の長期契約が結ばれるかどうかを注視すべきでしょう。現段階ではそのようなニュースは有りませんので、自立反発は有ると思いますが下落トレンドは不変です。本邦のような資源消費国にとっては、大幅減税と同等の効果が有る代わりに、産油国にとっては先の見えない不毛な消耗戦の様相を呈しております。

 

 

ロシア同盟の不協和音(2014/12/22)

 最近の通貨ルーブルの暴落を受け、今年5月に発足したユーラシア同盟(ロシア・ベラルーシ・カザフスタン・アルメニア)の中のベラルーシ、カザフスタンから取り引きを現行のルーブルからドルへの切り替えを要求してきております。先日ロシアのプーチン大統領が国民に2年間の辛抱を呼びかけましたが、国内外からの不満は今後どのような結果を齎すのか、一つの大きな火種となるでしょう。

 

 

超低金利時代の有効利用 (2014/12/22)

世界の先進主要国で、長期金利の低下(価格高騰)が止まりません。本邦の長期金利(10年物国債)が、瞬間0.310%と史上最低金利(最高価格)になりました。もちろんこの金利の低下は、日銀による年間120兆円という、うわばみのような買い付けが背景に有り、国債市場で売り物が無くなり最終的には0.1%台にまで下がる可能性も出てきました。短期物は既にマイナス金利になっており、普通の経済では考えられない事象が起きていると認識した方が良いでしょう。

逆に現在は融資を受けるには最高の状況となっておりますので、事業の拡大や投資を思案している経営者の方々はこの超が付くほどの低金利を利用するのが宜しいかと思います。



サムライ債18年ぶり高水準(2014/12/19)

海外の企業や政府が日本で発行する債券、サムライ債の発行が活発になっております。今年の発行額はすでに2兆5000億円に達し、1996年以来の高水準に。リーマンショック後、当時サムライ債で運用していた企業・個人、自治体は、サブプライムの焦げ付きとドラスティックな巻き戻しによる円高で、バタバタと破綻した企業や自治体等を覚えている方も多いかと思います。

今回は2度の日銀による量的・質的金融緩和により、円安(更に円安が進めば返済負担が更に軽くなる)と史上空前の低金利を齎し、超低金利で高利回り投資をする企業や個人が増加中だということです。歴史は繰り返される、リーマンショック以降米国・欧州・日本そして中国も緩和する可能性を示唆されており、リーマンショックの比では無いジャブジャブに溢れた緩和マネーが、レバレッジを掛けて実体経済と乖離した金額の取り引きが日々行われています。”Money makes money.” ”Money talks.” 実体経済が金融を動かすので無く、金融が実体経済を動かしており、今回もしリーマンショックのような事象が発生するならば、前回のサブプライム危機は本震で無く余震だったと、後世に伝えられるかもしれません。