ウクライナ近況(2015/2/2)

 ロシア軍が侵攻してから1年が経過して、平静を取り戻しているかのように見えるウクライナですが、実際にはすでに2000人前後のウクライナ人が絶命しており、状況は悪化し続けています。さらにウクライナでは、ロシア同様外貨準備高が激減しており、2010年中盤比で1/5、侵攻前直近1年を見ても60%以上の減少と、とうとうIMFの規定にも抵触するぐらい外貨準備高が減少中です。近々ウクライナにはIMF、EU等の支援が入ると思われ、今後ウクライナの情勢に関してメディアでも再び注目されてくると思われます。

 

 

リチウムイオン電池材料 (2015/2/2)

宇部興産(4208)は、リチウムイオン二次電池の負極材料に使用される、チタン酸リチウム(LTO)の開発を加速し2016年までの実用化を目指すと発表しました。LTOの実用化に関する研究テーマが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「平成26年度戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の助成事業にも採択され、現在様々なメーカーが実用化に向けて動き出しております。同社はリチウムイオン二次電池の分野で、電解液やセパレータを1990年代から事業化しており、LTOの研究開発は先端エナジーマテリアル開発センターで2013年から開始されています。燃料電池車が市場を席巻するには懐疑的な見方が多い中、やはり嫌でもハイブリッド車や電気自動車に注目が集まっており、今後も二次電池関連は注目でしょう。

(一部日刊自動車新聞)



カムリHV試作車を開発 (2015/2/2)

トヨタ自動車は、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体を、ハイブリッド車のパワーコントロールユニット(PCU)に搭載した、カムリHVの試作車を開発したと発表しました。この試作車は2月から豊田市を中心に行動試験を実施し、現在主流のSi(シリコンケイ素)半導体と比較した、燃費向上効果、データ取得や不具合等を検証し早期実用化を目指す。この新型パワーコントロールユニット(PCU)は、昨年5月に豊田研究所、デンソーとで、SiCパワー半導体を共同開発したもので、従来のものより高効率化が図れるうえに小型にも適しているのが特徴。HVモーター駆動力を制御するPCUに使用しているパワー半導体は、車輌全体の電力損失の2割を占め、SiCパワー半導体の導入でどこまで燃費が向上するか注目されています。また同社は、先月から燃料電池バス(FCB)にもFCスタックの電圧を制御するFC昇圧コンバーターにSiCダイオードを搭載しており、走行データを取得して燃費向上効果を検証し始めています。

(一部日刊自動車新聞)



三菱自動車、フィリピン新工場開所式へ(2015/2/2)

 三菱自動車は29日、フィリピン新工場の開所式を行いました。新工場移転により生産能力の増強を始め、同時に日系部品メーカーに対する誘致強化のも乗り出す。2020年までに市場規模は現在の2倍近くの年間50万台程度まで成長すると見込んでおり、同社は年間10万台のシェア20%維持を目指す見込み。新工場は現地法人が昨年フォードモーター工場の跡地を取得して改修したもので、この新工場の寄与で年間生産能力が3万台から5万台に拡大。多目的車「アドヴェンチャー」、商用トラック「L300」を、初年度は1万6千台、将来的には他車種も含めた年10万台規模の生産拡張を見込むとのこと。タイで造るピックアップ「トライトン」、インドネシアのSUVと競合しない車種を生産し、ASEAN域内を中心に相互補完体制を構築し、市場シェアを拡大させる。昨年の同国での自動車販売は、前年比15.2%増の4万8793台でトヨタ自動車に次ぐ18.6%のシェアでした。今年はシェア20%超を目指し、「ストラーダ(トライトン)」、「モンテロスポーツ(パジェロスポーツ」、「アウトランダー」の3車種を投入し、販売店舗も現在の47店舗から2020年を目処に70店舗まで増加させ、同国最大のネットワークを構築する力の入れようです。フィリピンは今まで統治され続けてきた経緯が有り、従順に仕事をこなす能力に長けています。近年は人権費の安さから、コールセンター、IT、生産工場を中心に誘致が進んでおり、ASEANの中で今後も成長が期待出来る国と言えるでしょう。

(一部日刊自動車新聞より)