三菱ふそうトラック・バスは今年、「2016年排出ガス規制」の継続生産車への適用が9月1日から始まるのを見越し、大型トラック「スーパーグレート」を21年振りに全面改良するほか、中型トラック「ファイター」もエンジンを改良、小型トラック「キャンター」は、年末にEV仕様の「eキャンター」を発売する予定。さらに2018年・19年には日本で開発・生産する4気筒エンジンの搭載を再開する見通しとなっています。2016年排出ガス規制は窒素酸化物(NOx)の規制値が0.7g/kwhから0.4g/kwhに強化され、車両総重量(GVW)7.5トン超の新型車への適用は昨年10月1日から始まっており、今年9月1日の継続生産車に適用される。同規制への対応に加え、安全性向上を図るなど改良を施した製品を投入する。

 大型トラックは新型エンジンを搭載して車体の軽量化を図り、積載量の向上を実現している。新型エンジンは現行の1万3000㏄からダウンサイジングし、7000㏄と1万ccの2種類を揃え、テレマティックスを活用した安全性の向上も盛り込む見通しで、今年5月に発表する予定。

 中型トラックは排気量7500㏄の6気筒「6M60」エンジンを改良して排出ガス規制に対応させ、2018年には4気筒エンジンを自社開発・生産し、追加設定する予定。

 小型トラック「キャンター」の現行モデルはフィアット製3000㏄直列4気筒エンジンのみを搭載しているが、自社開発・生産する新型エンジンを2019年以降に設定する予定。また電気自動車「eキャンター」は今年末に投入する予定で、航続距離100キロメートル程度とのことなので、近距離輸送が主戦場となるでしょうが、ディーゼル排気ガスを敬遠する業界、地域にとっては嬉しい知らせかもしれないでしょう。

(日刊自動車新聞より)