オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)はこのほど、2011~2016年に欠陥のあるオートマティック・トランスミッション搭載車を7万台販売したにも関わらず、対応が不十分だったということで、競争法に違反しているとしてフォード・オーストラリアを連邦裁判所に提訴したと発表しました。ACCCによれば、豪州フォードが販売した「フォーカス」、「フィエスタ」、「エコスポーツ」の3車種の内、2011~16年に掛けて販売された約半数について、同社の乾式クラッチ「パワーシフト(PST)」に欠陥があり、所有者から運転中の振動やパワーダウンについて多くの不満が豪州フォードに寄せられていたという。これに対し同社は2013年にはPSTの問題について認識していたにもかかわらず、所有者に対して「運転者の技量の問題」として応対してきたとのこと。ACCCはリコールによる無償修理やリファンドが必要にもかかわらず、所有者に対してA$7000(約62万円)の修理費用を請求していたことも問題視している。これに対し豪州フォードは事実無根として、法廷で争う構えとしている。
(日刊自動車新聞より)