2017年の中古車輸出先国のトップ10の順位は1位:U.A.E. (144,323台)、2位:ニュージーランド (135,509台)、3位:ミャンマー (100,322台)、4位:チリ (91,462台)、5位:パキスタン (86,306台)、6位:ケニア (73,921台)、7位:南アフリカ (71,625台)、8位:ロシア (63,039台)、9位:タンザニア (47,563台)、10位:モンゴル (44,057台) となった。2016年の中古車輸出台数との比較ではジョージアがトップ10圏外となり、代わりにモンゴルが10位にランクインした。ジョージアは右ハンドル車の輸入が禁止になった影響で輸出台数が減少し、17位に後退した。(2017年中古車輸出統計)
地域別に見ると、アジア方面で輸出を伸ばしているのがパキスタン (+51.54%:80,306台)、モンゴル (+36.91%:44,057台)、フィリピン (+11.00%:40,201台)、スリランカ (+60.98%:39,186台)、タイ (+40.75%:7,802台)で、スリランカは輸入規制の改正で輸出の主力がハイブリッド車から単価の安い軽自動車にシフトして輸出台数が大きく伸びた。一方、輸出台数を減らしているのが、U.A.E. (-4.42%:144,323台)、ミャンマー (-11.95%:124,212台)、バングラデシュ (-3.17%:31,524台)、マレーシア (-12.09%:19,006)、シンガポール (-48.20%:13,121台)で、輸出台数を大きく減らしているシンガポールはエンドユーザーの5~6年周期の買い替え需要で輸出台数が大きく伸びるブームがきて、1、2年でそのピークを迎えるとスローダウンして停滞期に入るという傾向があり、2017年からスローダウンが始まっているのではないかという懸念があります。シンガポール政府の中古車輸入規制の状況と為替レートしだいですが、2018年以降はしばらく停滞期に入るのではないかと予想されます。ミャンマーは2018年から右ハンドル車の輸入が原則禁止となり、2018年以降は日本からミャンマーへの中古車輸出台数が大幅に減少することが予想されます。2017年中に発行された中古車の輸入許可が消化されるまでは猶予期間があるようですが、それも2018年の3月末までにはすべて消化されると予想されており、これにより2011年の秋に一般のミャンマー人による中古車輸入が解禁となりはじまったミャンマーでの日本の中古車輸入ブームは終焉をむかえることになりそうです。(次へ)
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