ミャンマー正規ディーラー続々出店か(2013/10/9)

 前々回のレポートやマーケットレポートでも記載しましたが、ミャンマー国内で続々と正規ディーラー出店の動きが加速している。現段階では正規ディーラー出店という正規輸入の新車販売の動きだが、来年後半以降はミャンマー国内生産へと踏み切る予定だそうです。

 2011年9月に中古車輸入解禁と同時にティワラ経済特区構想が持ち上がった話はマーケットレポートで配信致しましたが、そのティワラ経済特区で本邦のトヨタ自動車、三菱自動車、日産自動車が名乗りを上げており、それらの企業に付随した部品メーカー、発電関連、インフラ関連が続々と進出する事になると思われます。

 現段階ではタイやインドネシアのような生産拠点になるのか、CKD生産、タイ工業区域との相互生産になるのかは発表されておりませんが、いずれにしろ現地生産が開始される頃までに、何らかの政府発表がなされる公算が強くなってきました。 そこで右ハンドルが禁止になるのか、また中古車輸入が全面禁止になるのか、それとも新たな規制を敷いてくるのか、現段階では不明となっておりますが、現地製造、インフラ整備、輸出事業の促進は今までのミャンマーではしたくても出来なかった訳だから、今回は是が非でも成功させる公算が強く、政府の動向には注視する必要が有るでしょう。中古車輸出業者だけでなく、それを当て込んでオークションに出品されている業者にも、日々の情報更新が必須になるでしょう。 政府のパワーが圧倒的なミャンマーにおいて、継続して中古車の並行輸入をされたいのならば、本邦や現地の中古車輸入に関連している業者連合で、結託して交渉すべきだと思っています。特に現在中古車輸出業者は、それぞれライバル企業である故に中々共同歩調を取りづらいのが現状ですが、ここはスリランカの時のように輸出業者や現地業者と結託して政府と交渉すべき時代が近づいているのかもしれません。 自動車製造メーカーは雇用促進、外貨獲得、インフラ整備を盾に中古車輸入の排斥を訴えると思いますが、中古車輸出入に付随した増大な雇用も存在するというのもまた事実である。中古車の輸出入に携わる企業全てが、交渉のテーブルにつく権利が有ると私は思っております。

(ブコビッチ)

グアテマラ中古車輸入再開とその後(2013/10/7)

 今年6月28日当該国の憲法裁判所にて違憲の判決が出て、中古車の輸入が再度解禁になったのはマーケットレポートでも記載しましたが、多少の動きは有るが急にマーケットが開いたので一気呵成に台数が伸びているとは言えない。さはさりながらこのマーケットは、輸出通関上や船舶ブッキング上輸出統計に反映されていない場合も多々有るので、もう少し調べる必要が有りそうである。

 新規で始められたい方はマーケットレポートに記載しましたが、中継国や現地と協力をすると比較的台数を伸ばせる可能性は有るでしょう。 新規レギュレーションが原則10年以上前の1,000cc超、15年以上前の1,000cc以下となっており、古い車輌を出せるのがミソである。

 昨今メーカーや現地ディーラーの圧力で本邦からの中古車輸出を制限する国が増加する中、10年以上前の中古車を輸出出来るというのは、やはり嬉しいところ。 2008年のスクラップ価格の上昇により多数の旧車がスクラップされ、またリーマンショック以降のエコカー補助金、スクラップインセンティブ、そして今回のミャンマーバブルのよってかなりの割合で本邦から旧車が姿を消した。今後政府のインフレ誘導、建設ラッシュにより資材価格が上昇するであろうから、当然スクラップ価格の上昇も用意に想像出来る。なのでグァテマラだけで無く、桁の旧車やトヨタ以外の車輌を定期的に輸出出来る国を早急に見つけるのが、貿易商社の肝となりそうだ。

(ブコビッチ)

電気自動車躍進なるか?(2013/12/3)

 12月3日の日経電子版で、積水化学工業が電気自動車に搭載するリチウムイオンバッテリーに関して、従来の3倍の電気を蓄えられる驚愕の新材料の開発に成功したとのニュースが入って参りました。これにより1回の充電でガソリン車を凌ぐ、フル充電時の航続可能距離を600キロにまで伸ばす事が可能になり、電気自動車関連業界に衝撃が走っております。さらに素晴らしいのは、搭載用電池の製造工程を簡素化する事にも成功し、従来の電池コストの6割強下げる事を目指すとの事です。今まで航続距離が200キロ前後という事が普及の妨げになっておりましたが、この積水化学工業の素晴らしい開発により電気自動車の未来が拡がる可能性が出て参りました。ただこの新型バッテリーが市場に出てくる頃には、既存の電気自動車が陳腐化する可能性も出てきそうです。 

(ブコビッチ)

 

トヨタ世界戦略商用車構想(2013/11/29)

 トヨタ自動車が、商用車の世界戦略車IGV(イノベーティブ・グローバル・バン)の企画・開発を復活させる事が判明しました。2015~2016年に掛けて欧州各国やオーストラリアで衝突安全の規制変更に併せる形で、セミボンネット型を採用し商用車の世界戦略を狙います。この世界戦略商用車構想は2007年頃にも有りましたが、リーマンショックによる世界経済の落ち込みにより頓挫しましたが、今回の先進国の規制変更に併せる形で復活する事になります。特に国内外で人気の有るハイエースは、エンジン配置を座席の下から前方に配置換えるセミボンネット型に移行し、衝突時の安全性能を高めるとの事です。日本での販売に関しては、現行のハイエースが商用・乗用共々人気が有るので、セミボンネット型の販売を見送るか、併売するかは未確定だそうです。以前の話ではプロボックスの世界戦略車構想も有りましたので、同時に復活しそうな様相です。(日刊自動車新聞より) また現在販売されているタクシーや教習車用のクラウンコンフォートですが、東京オリンピックも決定しましたので、次世代型のタクシーのお目見えも近いと思われます。いずれにしろBRICs以外のASEAN諸国を始めとする新興国で、商用車需要はかなり強いので、世界のメーカーで開発競争が激化するでしょう

(ブコビッチ)