自動車メーカー2017年3月期想定為替レート(2016/5/19)

2016年3月期の決算報告が揃い、各自動車メーカー順調に推移しました。ただ来期の見通しは足元の円高を受けて、大幅減益予想を立てております。自動車メーカー各社の想定為替レートは下記のようになっており、今後の為替動向によっては更なる下方圧力となるでしょう。ただ各自動車メーカーは、5円前後のバッファーは有るので、想定為替レートを割れて来ても2008年~2009年みたいなことに一気に向かう事は無いと思われます。

トヨタ自動車:105円

ホンダ技研工業:105円

日産自動車:105円

富士重工業:105円

スズキ:105円

マツダ:110円

いすゞ:110円

因みに昨年私が想定した為替レートは安値126円の20~25%の円高でしたので、レートは約95~101円ということになります。予想が当たった当たらなかったという議論で無く、ここ数年の円安のトレンドがアンワインドし、円高のボトムを目指して動き出しているという事を認識する事が重要だと思います。

加速する炭素繊維プラスチック(2016/5/18)

燃費向上に欠かせない軽量化で、最近着目されているのが炭素強化プラスチック(CFRP)である。現在の状況は軽量かつ高強度ながら価格面や生産効率の悪さから、航空機や一部の車輌への使用に留まっているのが現状だ。今後は繊維メーカーを中心に、このニッチ部門へ経営資源を割く可能性が有り、場合によっては飛躍的に生産効率が高まり、競争によって価格も手頃になるかもしれない。現在東レ、帝人、三菱ケミカル(炭素繊維の優良メーカー)を始め、藤倉ゴム、東洋紡、ダイセル、エボニック等の樹脂メーカー各社が車載向けに軽量素材と繊維を複合した衝撃吸収部材の提案を開始している。自動車メーカー各社乾いた雑巾を絞るように燃費向上に向けて切磋琢磨している現状において、自動車車体の軽量化は至上命題になっている。今後も炭素繊維、CFRP、難燃性マグネシウム合金、セルロースナノファイバー等、様々なマテリアルが自動車に積極的に使用される時代が来ていると思って間違い無いでしょう。乾いた雑巾を絞り続けるから燃費測定を不正に改ざんする訳で、軽量化を制することが出来れば、需要増が見込める新興国や発展途上国への販売増に寄与すると思われます。

M3ダイヤ(2016/5/18)

M3ダイヤ、言わずもがな三菱スリーダイヤは、この度日産自動車と三菱自動車が資本提携することになり、これにより現在米国テスラモーターズの後塵を拝している、EV・PHVの共同開発を可及的速やか実行出来ると思われます。また更に販売が伸びるであろう、PHV、PHVディーゼル、中小型SUV・RV・ミニバン、費用対効果が問われる大型SUV等を共同で開発出来るメリットは大きいでしょう。海外展開は別ですが、国内販売に関してトレードマークを改良した方が良いと思われ、新制三菱自動車の新たなエンブレム構築を考えては如何でしょうか。スリーストライクはチェンジですので、役員共々大規模刷新をするべきでしょう。

日産と三菱提携発表へ(2016/5/17)

日産自動車と三菱自動車は12日に資本業務提携を発表、日産自動車が2370億円の出資を行い、三菱自動車の株34%を取得し筆頭株主となる。さらに開発部門での人的支援も行い、企業存続が危ぶまれる三菱自動車の経営の立て直しを図るとのこと。これまで日産自動車と三菱自動車はNMKVを始め、乗用車でも相互OEM販売や部品の共有化をしていましたので、特段の驚きは有りませんでした。今回のスリーストライク事件で、日産自動車主導の三菱自動車がより加速すると思われます。