豊田合成とダイセル資本提携へ(2017/5/22)

豊田合成とダイセルは19日、製品開発における関係強化と資本提携を行うことで合意したと発表しました。両社が取得価格として約10億円を目安に互いの株式を取得する。エアバックシステムなどのセーフティ分野と燃料キャップなどの燃料系分野で、グローバルな開発・供給力を高める狙い。豊田合成が手掛けるエアバックにダイセルがインフレーターを供給するなど、主要部材の開発と供給をダイセルが担うことで製品力を強化、さらに合成樹脂などの材料分野の研究でも包括的に協力していく。

(日刊自動車新聞より)

電磁誘導発電の可能性(2017/5/22)

欧州やカリフォルニア州のZEV規制など、自動車の排出ガスを巡る環境規制により、今までの内燃機関の有り方が今後変わるかもしれません。未来の自動車の形としてFCVが有りますが、水素供給と車輌価格という点でまだまだ問題が山積しています。そうなると必然的にEVになるのですが、現在は皆様ご周知の通り航続距離が短い割りに充電時間も長く、価格も高いという、EV自体も問題を抱えています。ただEVに関して、道路にコイルを敷設し電磁誘導方式の可能性を模索する動きが出てきている。東京大学などはすでに走行しながら給電するというワイヤレス給電という新技術を開発、実現化されればまさに未来の自動車構造を構築出来ると思われます。また電磁誘導を受ける側のEVに関して、先日東京大学の藤本准教授を中心としたチームは、東洋電機製造と日本精工と共同で、車輪を支えるアームに取り付ける方式を新開発。これにより道路に敷設されたコイルとEVの受電コイルとの距離が、これまで一般的だった車体底部と比較し、限りなく近づけることが出来、送電効率はかなり高められるということだ。同グループの実証実験では、モーターへの入力効率は90%を超えており、もはや実現可能レベルに近づいて来ている。モーターに関しても、天才フェルディナンド・ポルシェ博士が提唱した、インホイールモーターを装着し、車輪ごとに回転を制御する技術を融合した自動車技術の開発も進んでいる。インホイールモーター式にすれば、長い回転軸や歯車が不要になり、車両設計の自由度が格段に増すのみ利点に。藤本准教授は、多方向に往来する電気の回路制御技術が重要な肝となるだろうと語っている通り、電気を効率的に配分する技術が重要な役割を担うと思われる。2025年を目途に実際の道路で実証実験に入り、2030年の実用化を目指し今後も研究開発を続けるそうだ。

経済産業省は2030年までにFCV、PHV、EV普及率を20~30%へ引き上げるという目標を立てているが、現状の航続距離や充電時間を踏まえるとかなり厳しい。この東大チームのインフラ整備が進めば、内蔵する二次電池容量を現在の半分程度で済むため、車両コストは必然的に下がるとのことだ。道路に敷設するコイルも1キロメートルあたり2~3億円と見積もっており、東京-大阪間に敷設した場合、1000億円で済む計算だ。未来の高速道路は、追い越し車線が無くなりEV専用レーンがお目見えする可能性もいよいよ出て来たかもしれない。因みに停車中に給電する仕組みはそれよりも早い2018年に国際標準化され、早稲田大学と東芝、IHIと三井ホームが研究を進めており、数年後には実用化される予定となっている。

 

ハイラックスシリーズ13年振りに国内市場投入へ(2017/5/22)

2004年に国内販売が終了したハイラックス、13年の時を経て国内市場へ帰ってくる。ただ帰ってくるだけで無い、大型化されたビックサイズでの帰還となるのだ。国内ですっかり影が薄くなったピックアップやライトトラック市場、トヨタは三菱がピックアップトラック「トライトン」の輸入を停止して以降空白域だった、ピックアップトラック市場に満を持して投入する。海外市場向けは2WDやシングルキャブも用意されているが、日本仕様はダブルキャブの4WDの1本足打法となる。以前のような無骨なハイラックスとは違い、今回の車輌は豪華さも兼ね備えた仕様となっており、グレードによって様々な先進オプションが踏襲される。注目の販売価格は325万円~400万円弱(予定)と、お値段もビックサイズだ。SUVとは違うライトトラック市場に新たに参入する「新型ハイラックス・ピックアップ」、ライトトラック市場を復活させられるか要注目となりそうだ。

(新型ハイラックスピックアップ・ダブルキャブ4WD)

LENGTH:5.33m (was 4.69m)

WIDTH:1.85m(was 1.69m)

HEIGHT:1.80m (same as before)

Wheel base:3.08m (was 2.85m)

Behind cargo space:1.52m x 1.53m

Minimum turning circle:6.4m

TRANSMISSION:6 SPEED AUTOMATIC

ENGINE:2GD-FTV

DRIVE TRAIN:FRONT MOUNTED IN-LINE 4 DOHC 16 VALVES

ENGINE CAPACITY:2,393 cc

BORE x STROKE:92.0 x 90.0 (mm)

COMPRESSION RATIO:15.6

FUEL SUPPLY SYSTEM:COMMON RAIL DIRECT INJECTION

TURBO CHAGER:VARIABLE GEOMETRY TURBO

APPROX. POWER:110KW(150HP)/3,400 rpm

APPROX. TORQUE:450N・m(45.9Kg・m)/1,600~2,400rpm

FUEL CONSUMPTION:11.8Km/L

(Above information are subject to change with or without notice)

オリックス、沖縄にサテライト会場を新設(2017/5/19)

オリックス自動車は、沖縄県の港湾エリアに中古自動車入札会のサテライト会場を6月中を目途に新設する予定。出品車輌は主に同社のリース、レンタアップ車輌の出品で、最大300台が置けるスペースを確保するとのこと。現在沖縄県で中古自動車の業者間取り引きはJU沖縄のみだったが、今回オリックス自動車が港湾エリアに新設するサテライト会場によって、沖縄県の中古自動車売買が活発化することと、認知度を上げる狙いだ。かく言う私も、先日沖縄県主催のビジネスモデルの会合に招かれて沖縄へ伺い、現状の問題点、改善提案書を提示して参りました。航空物流に関しては、那覇空港をハブ空港(まさにハブ)にするケースが増加しつつ有りますが、今後那覇港や中城港近辺を拠点に物流拠点の一環として自動車輸出の拠点作りが出来れば、PCCが寄らずともコンテナ積み輸出の足掛かりが出来るかと思います。ただビジネスモデルの会合で残念だったのは、沖縄県の現地業者との懇談会が無かったことで、そういう現地との情報交換は今後のビジネス展開において、必須条件だと個人的に思った次第です。