三菱自動車工業は26日、2016年度におけるタイからの輸出台数が前年度比10.4%増の30万9915台となり、トヨタ自動車を抜いて初めて首位となったと発表しました。前年度実績を上回ったのは、2014年度以来2年振りで、輸出台数が最も多かった車種は1トンのピックアップトラック「トライトン」でした。タイ王国のレムチャバン工場は、同社海外工場では最大規模の最大42万4000台の生産能力を有しており、年間生産台数の80%以上が輸出され、仕向け地は世界120ヵ国に至る。タイ現地法人はタイ国内に4つの工場を持ち、2016年度の総生産台数は35万6000台を超え、輸出先は欧州が最も多く全体の28%、次いでアセアン諸国向けが25%、北米向けが21%と続いている。本邦ではすっかり需要が無くなったピックアップトラック市場、ただ海外へ目を向けるとその市場規模はかなり有るということでしょう。先進国は除き、発展途上国や後発開発途上国では、人の運搬手段としての需要はかなり高く、人も物も載せられるピックアップトラックは、利益を生む車輌なのです。
ルノー・ジャポンは、2020年を目途に年間新車販売台数を1万台に引き上げるとしました。ディーラー募集を早め、早期に現状の66店舗から75店舗規模のディーラー販売網を構築する予定だ。販売網の拡大とともに、2019年までに新型9車種を市場へ投入し、魅力的な車種構成を狙っていく。ルノーの新車販売台数は2010年から7年連続で増加しており、この勢いを持続させつつ販売網の拡大と新型車の攻勢で販売台数拡大を狙っていく。同社は2016年度の新車販売で、「ルノースポールシリーズ」を中心に前年同期比23.5%増の6117台となり、過去最高を更新した。今後もフレンチデザインのエクステリアや、クリーンディーゼル仕様の魅力的な車種が増加すれば、販売台数をかなり伸ばせると個人的に思っています。実際週末にディーラーを除くと20代後半~50代の顧客で、かなり活況な様子となっております。これまでドイツメーカーの独壇場だった輸入車市場、フレンチメーカーの雄「ルノー」の挑戦は始まったばかりだ。 (一部日刊自動車新聞より)
自動車関連部材大手のジェイテクトは27日、自動車変速機向けに耐荷重性・低トルク化を両立させる新たな玉軸受を開発したと発表しました。軸受け内部の設計を見直し、軸受けの中心軸に並行に働くアキシアル荷重への耐久性を従来品比1.8倍に高めるとともに、円錐ころ軸受けと比べて損失トルクを最大で50%低減するという画期的な商品。自動車メーカーや変速機メーカー向けに2020年から量産を開始、年間で9億円の売り上げを目指す。これまでの変速機用軸受けとしては、玉軸受けや円錐ころ軸受けが有ったが、負荷の大きい個所に対しては円錐ころ軸受けが使用されているものの、損失トルクが大きいことが課題だった。一方従来の深溝玉軸受けは円錐ころ軸受けに対し、耐アキシアル荷重性が低く、性能を向上させるためには軸受けサイズを大きくしなければならず、必然的にユニットへの搭載性が低下するという問題を抱えていた。新開発した「高アキシアル荷重対応低トルク玉軸受」は、従来の深溝玉軸受に対してアキシアル荷重負荷側の軌道の深さを拡大、耐久性を高めるとともに、外径も10%縮小し、コンパクト化にも成功した。軸受内の油量を制御する保持器を採用したことにより、従来品比で貫通油量を最大で80%、攪拌トルクを最大15%低減するという。 (日刊自動車新聞より)
変速機メーカー大手のジャトコは、ステップ式ATとCVTのグローバル累計生産台数が3月末時点で1億台を突破したと発表しました。内訳はステップ式ATが約6500万台、CVTが約3500万台と1967年にステップ式AT生産を開始して以来50年で達成したことになる。ステップ式ATは1967年に日産の「ダットサン サニー1000」向けにFR用3速AT「3N71」の生産を開始、1989年には世界初となる電子制御FR用5速ATを量産化、ステップ式ATの多段化が加速する礎を築いた。その後FF用6速AT、FR用7速AT、FRハイブリッド車用7速AT等を生産し続けている。CVTは1997年、日産「プリメーラ」向けに世界初の2リッタークラス金属ベルト式CVT「F06A」の量産化に成功。2004年投入の中型FF用CVT「JF011E」は累計生産が1300万台、2009年に軽自動車・小型車用に投入した世界初の副変速機付きCVT「ジャトコCVT7」は累計生産1100万台を達成。CVT変速機は現在、2005年にメキシコ、2009年に中国、2013年にタイでそれぞれ生産を開始、海外累計生産は1400万台を超えている。(日刊自動車新聞より)