BRICs インフレ継続中(2014/4/8)

 BRICs諸国で昨年からインフレに悩まされてきておりますが、特に顕著なのはブラジルとクリミア問題を引き起こしたロシアとなっております。ロシアのインフレ率の上昇は先日レポートした通りですが、ここにきて為替ルーブルや株価指数は平静を取り戻しておりますが、インフレ率の上昇に歯止めが掛かっておりません。このままロシア経済危機のような状況に一気に進むとは思えませんが、現金を物に早めに変えておこうという消費者心理を後押しし、更なるインフレを招くという状況になるかもしれません。一時は混乱するかもしれなかった中古自動車輸出ですが、そういう状況で戻り基調となっております。ブラジルに関しては昨年レポートした通り、中国依存が強いですからしばらく資源価格の恩恵は難しいと思います。昨年ブラジル関連の投資を控えるように注意喚起したとおり、これからも厳しい状況は継続しそうです。本邦でも今後も円安により天然ガス価格の高騰から、電気・ガス料金、また輸入品の値上げに気を付ける必要が有りそうです。

 

 

フラジャイル5(2014/4/8)

 アルゼンチンショックから米欧でフラジャイル5(脆弱な5ヶ国)として名指しされた、インド、インドネシア、ブラジル、トルコ、南アフリカですが、ここにきてインド、インドネシア、ブラジルの株価指数は復調して参りました。特にインドは中央銀行に元IMFチーフエコノミスト、ラジャン氏の辣腕により急激に投資マネーを呼び込んでおります。さらに今回インド国内で総選挙が有り、野党BLPのナレンドラ・モディ氏に欧米の脚光が集まっております。この二人がインドを牽引する事になれば、これまでの保守的な風習に風穴を開け、更なる投資マネーが世界から集まるであろうと欧米のエコノミストが伝えております。

 本邦も世界から投資マネーを呼び込むために、今後、いえ近い内に様々な規制緩和を遂行してくるものと予想されます。逆に今まで同様、抵抗勢力からの妨害を抑え込めず規制緩和を遂行出来なければ、一気に経済が冷え込む恐れも有るということを暗示しております。特に自動車業界は景気動向を色濃く受けますので、絶えず注視する必要が有るでしょう。

輸入車絶好調(2014/4/8)

 日本自動車輸入組合(JAIA)が先週発表しました2013年度の新規登録台数が、前年同期比で12.7%増の362,052台となり、登録車に占める輸入車シェアが10.6%と二桁台に載せ、4年連続の増加となりました。最近多い国内メーカーの海外逆輸入増加も有りますが、それを差し引いても外国メーカーの輸入だけで302,018台と17年ぶりの30万台突破となりました。外国メーカーだけの登録車に占める輸入車シェアも8.8%と、JAIAが統計を取り始めてから過去最高となりました。アベノミクスが始まる前までは円高による割安感で台数が伸長しておりましたが、昨年以降は全く状況が異なりいわゆる本物の実需となっております。特に株高・不動産価格の上昇による資産効果で、人と違った車に乗りたいという富裕層が明らかに増加しているものと思われます。また欧州メーカーのエントリーモデルが増加したことにより、本邦の自動車メーカーのユーザーをかなり取り込んでいるのも影響しているのでしょう。実際VWアップなど国産メーカーのエントリーモデルと変わらない価格帯も用意され、若年層や主婦層がディーラーに足を運ぶケースも増加しております。アベノミクスが今後も継続して機能した場合、輸入車業界にとってもうれしニュースが続きそうです。

日産、ロシアでダットサン販売(2014/4/8)

 日産自動車は、4日ロシア国内でダットサンブランド第一号モデルとなる〝on-DO”を今夏から販売を開始するとアナウンスしました。ロシア国内でインドネシアに続きインフィニティ、日産、ダットサンの3ブランド戦略を敷くことにし、この\\\"on-DO\\\"を皮切りに車種構成を拡大させる。on-DOは1,600ccのファミリーセダン(4,377mm x 1,700mm x 1,500mm)のファミリータイプセダンで、40万ルーブル以下(115万円)での販売を予定。当該モデルは日本でデザイン、ロシアのアライアンスパートナーアフトワズで開発、ロシアのアフトワズ・トリアッティ工場で生産されます。最近情勢が厳しいロシアですが、日産自動車にとってロシアは世界で5番目巨大マーケットですから、今後も新型車種を逐次投入すると思われます。

*DATSUN・・・創業当時の出資者、田(DEN)、青山(AOYAMA)、竹内(TAKEUCHI)の名前の頭文字を取りDATに、その後日産の創立者である鮎川氏によりDATの息子という事でDATSONと命名されましたが、SONは当時損をイメージするという理由から、輝ける太陽をイメージするDATSUNとなりました。日本では日産が定着しておりますが、海外、特に発展途上国や後発開発途上国等ではDATSUNの方が知名度が有るため、今回の日産3チャンネル復活となりました。