水素供給装置開発へ(2014/12/11)

トラック用フレーム、アクスル生産で国内トップのプレス工業は、2015年から燃料電池車向けのビジネスに本格参入します。現在エネルギー関連メーカーと共同でステーション用水素供給装置の開発を進めており、早ければ来年秋頃に実用化出来る見通し。主力事業とは別に、今後成長が見込まれる環境分野での事業を推し進める方針とのこと。開発中の製品はメチルシクロヘキサン(MCH)など、水素とトルエンの化合物(有機ハイドライド)から水素を取り出す装置で、複数の水素ステーションで利用可能な移動対応型を前提としております。発売後は大手商社を通じて全国のステーション向けに販路を拡大する狙い。有機ハイライドは、気体の水素とは異なり常温環境下での状態安定性に優れていて、既存のガソリン用タンクなどの既存インフラに貯蔵出来るのがメリット。燃料の総重量は増加するが、体積増加比率は小さいことから水素の有効な貯蔵方法として期待されています。充填実行効率は落ちるものの、爆発し易い水素の扱いにおいて、安全面でも格段に有利となるでしょう。水素供給に関して液化しないで水素を供給出来る体制が整えば、コスト面で有利となる公算が高いと思われます。



水電解で水素を製造(2014/12/11)

文部科学省は、水電解による水素製造技術の高度化に、来年度から理化学研究所で開発に着手すると発表しました。いよいよ国策による水素社会の実現に向けて、政官挙げて難問に取り組むことになりました。現在はコスト面で、製鉄や製油プラントから出る副生水素、都市ガス等の化石燃料から取り出す水素に太刀打ち出来ないのが現状。水電解で水素を作る場合、アルカリ電解液を使用する方式、イオン交換膜と白金属の電極を使用する方式、800度に熱した水蒸気電気分解方式等が有りますが、電解効率、耐久性、コスト等を鑑みるとまだまだ現実的なレベルでは無いのが実情です。今後政官民で、水電解による水素製造が可能になった場合、エネルギーの自給自足が可能になり、国民の生活スタイルが一変すると思われます。まさに世界情勢を激変させる夢の技術の実現に向けて、是非とも頑張って日本発で開発して欲しいもので有ります。

(一部日刊自動車新聞)



新型ウェイク月販目標3倍の受注に(2014/12/11)

ダイハツ工業は10日、多目的トール軽自動車「ウェイク」の販売が、発表から1ヶ月で月販目標5000台の3倍に当たる、1万5千台に達したと発表しました。購入者の6割が男性で、2割がメーカーオプション「レジャーベースパック」を選択と、同社の狙い通りレジャー志向のユーザーの囲い込みに成功しております。ウェイクは軽自動車最大の室内空間を生かし、人気の高いレジャー6ジャンルの専門家の意見を取り入れ使い方の提案も行うなど、ダイハツが本腰を入れて開発した車輌で、30代のまでのユーザーが3割と他の車種より高めになっており、ダイハツの思惑が当たったと言えるでしょう。当該モデルは新規ユーザーと増車が全体の3割、最上級グレードが3割以上と、登録乗用車からのダウンサイジングの流れも販売増加に寄与していると見られております。

(一部日刊自動車新聞)



水素タンク樹脂ライナー(2014/12/10)

 宇部興産は8日、燃料電池車(FCV)用水素タンクの樹脂ライナー(タンクの最も内側の層)の材料を、トヨタ自動車と共同開発したと発表、15日にトヨタが発売する燃料電池車「ミライ」に搭載されます。水素燃料タンクライナー材料は、ナイロン材料「UBE NYLON 1218IU」で、ポリアミド(ナイロン)6樹脂としての優れた水素透過防止性能を有すると共に、水素ガスの充填・放出によるタンク内温度の急激な変化に対する耐久性、極寒地域での耐衝撃性脳で極めて優れた機能的性質を確保するこに成功しました。同社はナイロン6樹脂の製造販売を1959年に開始し、世界生産能力は年間14.8万トンと世界3位の規模を保持し、同樹脂はプラスチックの中でも耐久性に優れていることから、エンジンカバー、インテークマニフォールド等自動車用の様々な部品に流用されています。1218IUは高圧水素タンクライナー適用材料として、将来的にグローバルな供給体制を敷く予定。

(日刊自動車新聞より)