不二越コスト大幅低減に成功(2014/12/18)

 自動車部品メーカー不二越は、自社開発の高耐久性材料を採用したターボチャージャーのタービンシャフト用玉軸受けを開発したと発表しました。ターボ用軸受けはすべり軸受けが主流ですが、他社に先駆ける形で同社は、全て自社開発の一貫生産で損失を低減出来るタービンシャフト用玉軸受けの製品化を図る狙い。玉軸受けの内外輪はシリコン、クローム、モリブデンを添加して耐熱性を向上させた独自開発のマテリアルを使用、現状航空機等に使用されている高価な「M50」と同等の性能を維持しながら、大幅なコスト削減が見込めるとのこと。300℃でも変形しない耐熱性の高い材料を使用した玉軸受け内部の樹脂製の保持器、エンジンの高速回転により高温環境になるウェイストゲートバルブは、900℃でも従来材料比でひずみ耐久性が2~3倍、ひっぱり強度が1.5倍の自社開発合金を使用する等注目点が多い。

 同社は昨年の売上高1756億円の内、工作機械と部品を含む自動車市場向けが半分を占めており、カーエアコン用玉軸受けで世界シェア5割、等速ジョイント用ローラー軸受けで4割というグローバル市場シェアを持つ。今後は昨今のダウンサイジングエンジンの潮流により需要が増加しているターボ事業へ参入することで、自動車市場向けの売り上げ拡大を狙います。

(一部日刊自動車新聞)

ホンダ中国でも大規模リコールへ(2014/12/18)

中国国家品質監督検査検疫総局は、昨日までにタカタ製エアバッグ欠陥問題に伴うリコールを受理したと発表しました。リコール対象車種は、広汽本田汽車の「アコード」52万7136台、「フィットサルーン」1万6505台、東風本田汽車の「エリシオン」が2万6128台と、約57万の大規模リコールとなりました。「フィットサルーン」に関しては、岐阜県のスクラップ工場で解体した際にエアバッグが異常爆発を起こした症例を確認したため、予防的措置としてリコールを届けましたが、中国当局は通常リコールと同様の措置で手続きを進めるとのこと。自動車製造に際し、コスト削減で汎用品や共有部品が多くなってきたため、一度リコールが出ると対象台数は必然的に大きくなる傾向は避けられそうも有りません。



本邦メーカー中国販売実績11月(2014/12/17)

中国販売実績11月

日産・・・116,200(-11.8)

トヨタ・・・92,300(+2.9)☆

ホンダ・・・72,973(-12.1)

スズキ・・・22,587(+11.5)

マツダ・・・20,032(-2.1)

三菱・・・8,245(+11.6)

スバル・・・3,226(-39.9)

☆11月新記録 カッコ内前年同月比%

(日刊自動車新聞データ)

トヨタ自動車は今月も順調に販売台数を伸ばし、3ヶ月連続の記録更新となりました。ただ市場全体を見ると、中国国内の自動車在庫が11月末時点で126万100台ほど積み上がっており、対前年同期比で30%あまり上回るこの状況に、中国自動車工業協会は、警戒感を示しております。在庫の内訳は、乗用車が104万4100台(6.0%増)、商用車が21万6000台(4.8%増)と増産供給する製造メーカーと、景気が思わしくなく新たな需要を掘り起こせておりません。以前のレポートで中国の経済を占う指針をお伝えしましたが、このような数字にも本当の経済状況が見え隠れしているのかもしれません。

本邦メーカー米国販売実績11月(2014/12/17)

米国販売実績11月

トヨタ・・・183,346(+3.0) 

ホンダ・・・121,814(+4.6)☆

日産・・・103,188(-3.1)

スバル・・・45,273(+23.6)☆

マツダ・・・21,242(+2.4)☆

三菱・・・6,534(+7.6)

☆は11月新記録 カッコ内前年同月比%

米国シェア11月

トヨタ・・・14.1%(-0.2)

ホンダ・・・9.4%(0.0)

日産・・・7.9%(-0,6)

スバル・・・3.5%(+0.5)

マツダ・・・1.6%(0.0)

三菱・・・0.5%(0.0)

米国では好調な景気やガソリン価格の下落で、中型セダンやハイブリッドから、大型、特にSUVやライトトラックの需要が大きく伸びました。またスバルの躍進は衰えを見せず、低重心+ボクサーエンジン+4WDという武器は、世界中で高評価を受けているのはもちろん、「アイサイト」の事故防止システムはユーザーのみならず、自動車保険会社も歓迎しているとされております。

(日刊自動車新聞データより)