中露首脳会談 (2014/5/20)

20・21日に開催される会議に出席するため、ロシア・プーチン大統領が中国へ公式訪問し、早速習近平国家主席と首脳会談が開かれました。会談ではウクライナ問題でロシアを非難しなかったことへの賛辞を始め、エネルギー供給、貿易、軍事協力を中心に話し合われたとの事です。特に欧州への天然ガス供給をドイツ以外絞りたいロシアは、現在建設中の中国へのパイプラインを使い、中国はもちろん、韓国・北朝鮮(本邦も視野に)等の極東アジアへの展開を図りたい構え。中国も特に冬場の質の悪い石炭を用いた暖房施設によるPM2.5問題の解決のため、天然ガスを利用した新たな暖房施設や発電施設を模索しており、まさに両者の思惑が一致することとなりました。

以前のレポート通り、ロシア・ロシアの衛星国・中国・ドイツ・韓国・北朝鮮の動きは要注目でしょう。また北朝鮮ですが、ロシア・中国の庇護のもと上手く操ることが出来れば、韓国まで液化せず天然ガスを供給できますし、また韓国発の鉄道輸送で北朝鮮⇒中国⇒ロシア⇒欧州へと極東・シベリア欧州ラインが開通することにより、人・物・金の往来が活発化することでしょう。水面下でそれを模索していると思うのは、私だけでしょうか。第二次冷戦、有るかもしれません。



トヨタ、オーストラリアで水素事業を推進(2014/5/20)

 オーストラリアから2017年に生産事業撤退を決めたトヨタ自動車ですが、現在川崎重工業と共同で同ヴィクトリア州ラトローブヴァレー産の低品質褐炭で水素を生産する計画を立てております。この新規事業により新たな雇用を創出出来るとし、ヴィクトリア州政府も支持を表明しております。水素エネルギーの開発・販売は川崎重工業、トヨタ自動車は今後の燃料電池車販売における水素の安定確保を狙ういます。この計画を睨み川崎重工業は世界初の液化水素輸送船(容量2500立方メートル)を建造する計画を表明、将来的には豪州生産を年間23万8500トン出荷し日本におけるFCV需要予想量300万台分の水素を供給したい構え。試算によれば1立方メートル当たりの水素輸入価格は29.8円で、成功すれば日本のエネルギー需要が劇的に変遷する可能性も有るでしょう。電気自動車が足踏みしている最中、燃料電池車はガソリンと同等の走行距離を稼ぎ排出ガスはゼロエミッション、つまり純水だけということです。

 

 

シンガポールCOE2年ぶり下落基調(2014/5/20)

シンガポールの5月第1週における大衆車クラスCOE(Certificate of Entitlement)の入札価格が、2年ぶりの水準にまで下落。これにより高止まりしておりました市場販売価格が10万シンガポールドル(810万円)にまで下落しており、今後の動向に注目が集まっております。シンガポールは政府によって登録台数がコントロールされている為、車輌購入時にCOEの入札をしなければならず、車輌販売価格に多大な影響を与えます。リーマンショック以降酷い時には数ドルにまで落ち込むなど、景気やニーズの動向で価格が乱高下する仕組み。ここ1週間のCOE価格の影響で、日産・アルメーラ(1,500cc)はS$102,800⇒S$93,800、マツダ3アテンザ(1,500cc)は、S$113,988⇒S$99,980など軒並み10~15%前後の下落となっており、車輌の入れ替えを考えているユーザーが動向に注視しているとの事です。(一部日刊自動車新聞より)



中国CDS値上昇中(2014/5/19)

 先日野村証券の中国レポートを報告させて頂きましたが、ここ最近中国CDS値(クレジット・デフォルト・スワップ)・破綻保険料率がじわじわ上昇しつつ有ります。ただまだまだ自国通貨で賄える範囲ですので、しばらくは問題無いと思われますが、地方部の隠れ借金が具現されていないとも言われておりますので、要注意は変わらないと思われます。そんなおり中国の大河・長江(揚子江)の再開発計画が持ち上がっており、重慶の港湾会社が連日ストップ高の大商いを続けているそうです。株式市場は北京オリンピックの最高値の1/3、理財商品問題、不動産価格の下落、インフレと国内で問題を抱える中国で、新たな国威発揚を示す新プロジェクトということでしょうか。その他中国はカザフスタン・ロシア等の資源国と密接に貿易をする投資を行っており、その話に乗れた人や企業は大きな収益をあげられるということで、新たなチャイナマネーが流入しているそうです。