為替市場円高へ(2014/4/9)

 昨日レポートした通り日銀黒田総裁の景気の緩やかな回復をしており特段更なる追加緩和は実施しない、という会見が始まった頃から一気に円買いドル売り、株先物売りが海外投資家によって行われております。バブル崩壊以降のデフレ経済が続いたことにより、本邦では投資人口・金額が長らく低空飛行となっておりました。その間海外はもちろんデフレでは有りませんでしたから、お金を眠らせておいてその資産価値が上がるなんてことは無かったので、お金でお金を生む投資というものが継続して行われ参りました。本邦のマーケットシェアも外国人投資家シェアが60%を超えるという常軌を逸した状態が続いてきた訳です。債券(国債)を除き外国人シェアが高いという事は、今回のような会見が有ると一気に売り叩く(巻き戻し)という状況に陥るのです。

 今回の件を何故予測出来るのか自動車業界の方々から今朝問い合せを受けましたが、最近はイベントドリブン型という商いをよく行い、日銀政策、海外の有事、各国の雇用状況の発表、成長率の発表など様々なイベントに付随して仕掛けを行うパターンが多いだけなのです。今後はウクライナ東部の独立や連邦制など地政学的なリスクでイベントドリブンを仕掛けるでしょうし、ユーロ情勢、中国情勢、などをきっかけに今後も値動きの荒い状況は続くでしょう。特に為替市場、株式市場は値動きの荒い、ボラティリティの高い状況が続き、貿易業者の方々にはしばらく為替で苦慮しそうです。

 為替で円高に振れているのは、今回のイベントドリブンが利いておりますが、今回ちょっと長引きくかもしれない要因として下記の理由が挙げられます。

1.日銀の会見で日本は所得収支が高いので、貿易赤字が常態化しても所得収支で赤字が続くことは無いと発言したことにより、安全資産の円が買われ続けるかもしれないということ

2.2012年11月から始まった「アベ・トレード(円売り・日本株買い)」の巻き戻し

3.ウクライナ、東・南シナ海などの地政学リスク

次の日銀金融政策決定会合による量的緩和拡大や、安倍政権の消費増税後の景気落ち込みに対する成長戦略・景気対策・規制緩和などが発表されない限り、消費増税後の景気落ち込みと相まって本邦には厳しい状況が続きそうです。

 

 

ECB量的緩和続報 (2014/4/9)

先日ECB中央銀行総裁マリオ・ドラギ氏の量的緩和発言が有り、ユーロ安に振れていた為替ユーロですが、ここへきて各国の高官からの話で実際にはかなりの期間の調整を有するという趣旨の発言が相次いでおります。それもそのはず日・米と違いユーロは1国では無い訳ですから、簡単にモザイク通貨ユーロの量的緩和を実行出来ないという事です。非伝統的な手段を講じる用意が有ると発言し色めき立った為替市場ですが、ここ最近は落ち着きを取り戻しております。ただECB総裁は今回の会見で、IMFのラガルド専務理事に不快な発言をしているところや、前回・前々回の金融機関へのオペが終了するまでに必ず何らかの措置を講じてくると思います。今回の一連の高官の発言により、すぐに発動するのは難しいかもしれませんが、水面下で調整は続いていると見るべきでしょう。



2014年3月期軽車名別販売台数(2014/4/9)

2014年3月期軽自動車車名別販売台数ベスト15

1位・・・ダイハツ・タント 30,688台 (+91.9)

2位・・・ホンダ・N-BOX 26,627台 (-0.3)

3位・・・日産デイズ 26,190台 (NIL)

4位・・・ホンダ・N-WGN 23,929台 (NIL)

5位・・・スズキ・ワゴンR 21,587台 (-25.4)

6位・・・ダイハツ・ミラ 21,300台 (+7.5)

7位・・・ダイハツ・ムーヴ 19,013台 (-25.2)

8位・・・スズキ・スペーシア 15,299台 (+111.2)

9位・・・スズキ・アルト 10,910台 (-12.1)

10位・・・三菱・eK 8,511台 (+120.0)

11位・・・スズキ・ハスラー 7,152台 (NIL)

12位・・・日産・モコ 5,843台 (-41.6)

13位・・・トヨタ・ピクシス 4,733台 (+46.5)

14位・・・ホンダ・N-ONE 4,075台 (-74.7)

15位・・・スバル・ステラ 3,229台 (-8.3)

(  )内前年同月比%

ホンダN-BOXは順調に推移しておりますが、新型効果のダイハツ・タント、スズキ・スペーシア、日産・デイズ、三菱eKの販売が急伸しました。変わり種としてスズキ・ハスラーが11位に入っており、軽自動車にも遊び感覚を持ったおもしろ車のポテンシャルを見た気がします。

2014年3月期車名別新車販売台数(2014/4/9)

2014年3月期車名別新車販売台数ベスト30

1位・・・ホンダ・フィット 31,921台 (+57.0)

2位・・・トヨタ・アクア 31,146台 (-7.6)

3位・・・トヨタ・プリウス 28,274台 (-13.1)

4位・・・日産ノート 17,319台 (-18.8)

5位・・・トヨタ・カローラ 15,654台 (+50.1)

6位・・・トヨタ・ヴォクシー 11,937台 (+129.6)

7位・・・トヨタ・ヴィッツ 11,890台 (-3.3)

8位・・・日産・セレナ 10,966台 (-15.0)

9位・・・トヨタ・ノア 9,841台 (+143.9)

10位・・・スバル・インプレッサ 9,632台 (+30.7)

11位・・・日産・エクストレイル 9,093台 (+166.3)

12位・・・ホンダ・ヴェゼル 8,649台 (NIL)

13位・・・マツダ・アクセラ 7,784台 (+375.2)

14位・・・トヨタ・クラウン 7,439台 (-35.8)

15位・・・トヨタ・ハリアー 7,020台 (NIL)

16位・・・トヨタ・スペイド 6,701台 (+5.0)

17位・・・トヨタ・パッソ 6,665台 (+19.1)

18位・・・ホンダ・フリード 6,576台 (-36.8)

19位・・・ホンダ・ステップWGN 6,571台 (-27.4)

20位・・・スバル・フォレスター 6,150台 (+40.9)

21位・・・トヨタ・ヴェルファイア 5,999台 (+13.4)

22位・・・マツダ・デミオ 5,466台 (-16.9)

23位・・・スズキ・スイフト 5,429台 (+4.9)

24位・・・ホンダ・オデッセイ 5,215台 (+770.6)

25位・・・スズキ・ソリオ 4,788台 (+17.2)

26位・・・トヨタ・アルファード 4,621台 (+25.3)

27位・・・トヨタ・ポルテ 4,439台 (+11.2)

28位・・・トヨタ・エスティマ 4,338台 (-2.3)

29位・・・トヨタ・ラクティス 3,848台 (-0.2)

30位・・・マツダ・CX-5 3,598台 (-41.6)

(  )内の数値は前年同月比%

自社登録、レンタカーを除き、やはり当サイトでアクセスの多かった、ハリアー、ノア、ヴォクシー、エクストレイル、アクセラ、ヴェゼルなどの販売台数が飛躍的に伸長しました。ハリアーやヴェゼルは注文に生産が追い付いていない状況を踏まえますと、まだまだ販売台数伸長の伸びしろは有りそうです。