経済産業省は、鋼鉄の1/5の軽さで5倍の強度を持つ「セルロースナノファイバー(CNF)」を使った自動車部品を2020年代にも実用化する方針。CNFは植物等に含有するセルロース繊維をナノレベル(10億分の1メートル)まで解きほぐし、均一に成形した工業用材料。軽いうえに強度が高く、熱による変形がほとんど無いことも大きな利点。2000年から本格的な研究が始まりましたが、実用化の加速に向けて産官学一体の「ナノセルロースフォーラム」を6月に設立し、研究機関、CNF供給側の製紙会社、需要側の自動車及び電機メーカーで開発に取り組む。今後燃費改善や電気自動車の航続距離の延伸に際し、軽量化は避けられない旨でカーボンファイバーを取り上げた事が有りましたが、費用対効果を考えると航空機や高額車輌に限定されてしまい、大衆車への普及は厳しいのが現状です。このCNFが新たな軽量化への道筋を付けられるか、要注目でしょう。(一部日刊自動車新聞より)