欧州経済の日本化が懸念されております。欧州中央銀行(ECB)のマイナス金利政策で、行き場を失った大量のマネーが欧州各国の国債市場、株式市場、社債、ハイイールド債(投資不適格いわゆるジャンク債)など様々なものに資金が流入し続けております。特に欧州危機を発生させたPIIGS諸国の長期10年物国債への資金流入が顕著で、価格上昇(金利下落)が著しくなっております。ドイツ長期10年債はついに1%割れ、スペインは米国より低い2.375%、イタリアは2.561%などとなっており、もはやCDS値を無視するような人気ぶりとなっております。特に何が有っても安全資産に分類される国債への資金流入は、大きな問題が発生するまで継続すると思われます。