日立金属は世界最高レベルの磁気特性を持つフェライト磁石「NMF15」シリーズを新たに開発、これにより自動車用ワイパーモーター、パワーシートを始め様々な電装品の小型化、高性能化に寄与するとのこと。同社は2015年内の受注・量産体制を見込んでおり、電装品メーカーに提案を進めていきます。

フェライト磁石は一般的な酸化鉄が主成分で、低コストが魅力なのだが磁力がネオジム磁石の1/10程度となっております。ただ価格変動が著しいネオジム磁石に対して、安価なフェライト磁石の高磁気特性化が実現出来れば、今まで使用出来なかった部位にまで応用出来るようになり、コスト削減の一躍を担えると思われます。最近ではフェライト磁石の高性能化の恩恵で、パワーステアリングやABSなどにも採用されてきております。世界で供給先が極端に偏った、レアメタル・レアアースを使用しない高磁力特性磁石がさらに改良出来れば、業界のみならず世界に与えるインパクトは、絶大と言えるでしょう。