マレーシアで昨年から噂されているオープンAPに関して、ムスタパ・モハメド貿易産業大臣は、政府がかねて計画している自動車輸入許可証(AP)制度の廃止について、依然として検討中であることを明らかにしました。ムスタパ大臣は、AP制度の廃止により、現在APを持つ約100社の従業員の雇用形態に影響が出ると指摘、また政府は過去3年間でAP発給により10億リンギッ(約320億円)の収入を得ており、廃止により歳入の減少も問題としております。

 APは、発行枠の調整により車輌輸入台数の総量を規制する目的で導入され、車種・仕入先を限定しない「オープンAP」と正規販売代理店用の「フランチャイズAP」から成る。政府は2009年10月に、国家自動車政策(NAP)の改定案として、オープンAPを2015年末、フランチャイズAPを2020年末で廃止する方針を発表し、マレーシア国内外で波紋が拡がった。

 ただマレーシアのAPに関しては、廃止されれば国産メーカーのプロトンやプロドゥアなどにも影響を与える可能性も指摘されており、今後も有識者会議を継続し混乱の無いように制度の廃止・見直しを図りたいとのこと。(一部日刊自動車新聞)